背番号と守備位置変更
ロッテ・藤岡裕大は今季から背番号を7に変更し、ポジションも慣れ親しんだ遊撃から二塁に転向する。
西岡剛、鈴木大地、福田秀平などがつけた背番号“7”に変わったことについて、「いい背番号をもらったと思うので、結果で応えるだけ」と、数字で存在感を示していくつもりだ。
二塁の守備についても、春季キャンプ時点では「試行錯誤しながらやっていますけど、基本をできるようになっての応用だと思うので、まずは基本をしっかりやろうと思います」と明かしている。
練習試合が始まってからは2月13日の楽天戦で、2-0の3回一死走者なしで小深田大翔の強烈な打球をダイビングキャッチし一塁へ送球しアウトにすれば、2月20日の楽天との練習試合でも3-0の2回一死一塁で辰己涼介の一、二塁間の打球に飛びついてキャッチし一塁へ送球してアウトにした。
長打力アップへ
二塁の守備もそうだが、レギュラーで出場するためには、打撃が重要になってくる。藤岡は昨季、打率.277、1本塁打、22打点の成績を残し、ソフトバンクとのCSファーストステージ第3戦では0-3の10回無死一、二塁の場面で、津森宥紀が投じた初球の148キロストレートを右中間ラグーン席に飛び込む値千金の3ランを放った。
藤岡は昨シーズン終了後にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習で、「(23年は)シングルヒットが多く、長打があまり出なかった。そこをもう少し伸ばせたら出塁率が上がったと思う。来年(24年)はもう少し長打率を上げたいなと思ってオフから取り組みたいなと思います」と、新シーズンに向けて“長打率アップ”を掲げた。
シーズンオフは「ウエイトもしっかりやりましたし、技術的なところも長打が伸びるような打ち方を研究してやるようにしています」と、“長打率アップ”するために意識を高く持って取り組む。
自主トレは今年もソフトバンク・近藤健介らと行い、「今まではボールに向かって最短で打とうとしていましたけど、それは違うなというのを学びました」と実りのある時間を過ごした。その近藤も22年の8本塁打から昨季は26本塁打と大きく本塁打を増やした。近藤の学びを受け、今季藤岡も近藤のように本塁打増に期待したいところ。藤岡は具体的に長打という部分に関して、「二塁打、ホームランを増やしていきたい」と話す。23日の楽天との練習試合では3安打したが、そのうちの2安打はセンターオーバーの二塁打と左中間を破る二塁打だった。
今季も中心選手として、攻走守に引っ張る活躍が期待される。「まずは怪我せず1年間戦い抜いて、新たなポジションに挑戦するので、そこでしっかり試合に出て、打撃でも成績上げて勝利に貢献したいなと思います」。背番号、ポジションが変わり、打撃でも長打を増やすスタイルに挑戦する中で、シーズンを終えた時にどんな成績を残すか今から楽しみだ。
取材・文=岩下雄太