ロッテ・中村奨吾[撮影=岩下雄太]

 「良い1年にしたいです。個人としてもチームとしても良い結果が出て、いい1年にしたいなと思います」。

 ロッテの中村奨吾は今季、満足のいく1年を送りたいと考えている。

 昨季は2年ぶりに二塁でゴールデングラブ賞を受賞したが、打撃では打率.220、11本塁打、48打点、52四球、出塁率.299と打撃成績は軒並み前年を下回る数字。昨季終了後に取材した時には、「キャンプが順調にいっていましたけど、それからいろんなことがあって、いい時期もありましたが、最後まで立ち直るというか、盛り返すことができなかったかなと思います」と振り返った。

 今季に向けて、「しっかり下半身を使って強い打球を今年は内野の間であったり、外野の間であったり、しっかり抜けるような打球を打てるように下半身をもう1度鍛え直して、下半身を使って打てるように今(2月4日取材時点で)は取り組んでいます」と明かした。

 2月13日に沖縄本島での練習試合が始まってから、2月15日のヤクルト戦から2月20日の楽天戦にかけて4試合連続で無安打という時期もあったが、2月21日の中日戦の第1打席にレフト前に安打を放つと、同試合から4試合連続安打。24日と25日に行われた韓国ロッテとの練習試合では2試合で6打数4安打の大暴れ。

 特に24日の試合の2-3の7回無死一塁で迎えた第3打席は実に中村らしさが詰まった素晴らしい打席だった。一塁走者の平沢大河が二塁盗塁後、右方向にファウルを打って粘ると、3ボール2ストライクからの11球目の145キロストレートをライト前に弾き返し、チャンスを広げ、続く松川虎生の二ゴロの間に三塁走者の平沢が生還した。昨年も走者が二塁の時には進塁打で走者を進める“自己犠牲”の打撃を何度も見せてきたが、この日は安打でチャンスをさらに広げた。25日の試合でも第2打席にライトオーバーの三塁打、第3打席は二死一、二塁からライト前に安打を放った。

 春季キャンプの時点では「まだ難しいところもある」と二塁から三塁にポジションを移し、これまでは不動のレギュラーだったが、安田尚憲、上田希由翔らと三塁のレギュラーを争うことになる。守備は実戦を積んで慣れていく中で、打って “中村奨吾”の存在感を出していかなければならない。

 「毎年一緒ですけど、キャリアハイを目指してやっていますし、その中で核となれるような、打線の中でいろんな役割があると思いますし、そう言ったところをやっていけるように頑張っていきたい」。

 守備位置だけでなく、今季はキャプテンから選手会長に肩書きが変わったが、そこについても「みんながキャプテンと監督も言っているので、それは変わらずにやっていければいいなと思っていますし、みんながそういう気持ちを持ってやっていければいいチームになるんじゃないかなと思います」と話す。

 毎年、打撃面では右方向への進塁打、走者一、二塁の場面できっちりと送りバント、走塁でも無死二塁で、外野フライで二塁から三塁にタッチアップと“数字に表れない貢献度の高さ”をこれまで記してきたが、今季は献身的な部分と共にバットで結果を残し、中村奨吾がまだまだチームの顔であることを証明して欲しいところだ。

取材・文=岩下雄太

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この記事を書いたのは

岩下雄太

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