リリーフ陣の両右腕が順調な仕上がり
本拠地・横浜スタジアムに楽天を迎えてのオープン戦。打線は7安打を放ちながらもホームが遠く、開幕投手の東克樹がアクシデントで緊急降板するなど、不安の残る一戦となってしまった。
しかしその中でも3番手の徳山壮磨と、4番手の三嶋一輝のリリーバーの好投が光った。
まず7回からマウンドに上った徳山は、11球中9球がストレート。最速は156をマークし、平均でも154と力でねじ伏せる圧巻のピッチングで、1回を奪三振1の無失点で抑えた。後を継いだ三嶋も最速150キロのストレートの他に、この日はカーブを有効的に使い、同じく無失点で役目を終えた。
試合後三浦監督は徳山に対し「キャンプから本当にスレートが強くなってきたんでね。ちょっと狙いすぎてねボールになったりしてましたけど、あれだけのボールの力があれば、十分ゾーンの中でも勝負できる」と高評価。三嶋にも「よかったと思います。スライダーが何球か抜けたのもありましたけど、前回よりは球も走っていたと思います」と上昇気配を感じ取っているようだった。
徳山本人は「今日やっとオープン戦、初めてハマスタで投げれたので、そこはほんとに素直に楽しめましたし、変わった自分を見せてやろうっていう気持ちをすごく持ってました。そこはしっかり出せたのかなとは思います」とコメント。「キャンプからずっとストレートには手応えはあって。監督さんからもストライクゾーンの中のストレートは通用するから、どんどん行けよ、自信持ってやれって言われてて。そこを常に意識してやってきてたんで、今日も変わらずストライクゾーンの中でストレートをしっかり投げ込むってことができたので、良かったと思います」と指揮官の期待通りのピッチングができたと満足げな表情を見せた。
三嶋も「力まずスムーズな体重移動のフォームで投げられました。一軍では初めてバッテリーを組んだ(松尾)汐恩の意見もあって決め球にカーブを使って、いい感じで抑えられました」と新しい組み立てにも意欲。黄色靭帯骨化症の復活から2年目の今シーズンは「去年は筋肉痛も酷かったけれども、今年はそれもないです」とコンディションも上向きで「次回は151、2を出していきたいですね」とさらなる上積みを図っていくとした。
昨年は思うように行かなかった両右腕。今年はベイスターズ自慢のリリーフ陣の一角として、一年間腕を振り続けてくれそうだ。
取材・文=萩原孝弘