「15勝じゃなくてもいいので…」
28日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース 開幕直前スペシャル』にて今季の巨人の展望が話題に。浮沈のカギを握る選手として、菅野智之に熱視線が注がれた。
菅野は昨季、負傷で自身初の開幕一軍を逃すと、77.2回を投げ、4勝8敗、勝率.333、防御率3.36、54奪三振と主要各部門で自己最小の成績をマーク。7月には1.1回6失点と自己ワーストの内容で敗戦投手になるなど、不本意なシーズンを過ごしていた。
2年連続で開幕投手を逃すなど試練の時期を迎えている菅野だが、スタジオに出演した野村弘樹氏は「戸郷であったり、山﨑伊織が出てきてますけども、菅野がやらないと優勝できないと思う」とチーム内での存在感の大きさを解説。
スタジオ内では負傷の影響などから下降曲線に入っていく可能性を指摘されるも「15勝じゃなくてもいいので、8、9、10勝くらいできれば僕は(優勝の)チャンスがあると思う」と語り、若手投手陣のみではなく菅野の経験値や技術が発揮されて初めて優勝の可能性が高まると重ねて重要性を強調した。
また同じく出演した達川光男氏は「ジャイアンツはオフに阿部新監督になって自分の所のキャッチャーを徹底分析したそうですよ」と切り出すと、続けて「そしたら1ストライク取ったらね、必ずボール球を要求して1-1という並行カウントにしてたそうですよ」と配球の問題点を指摘。
慎重な投球を心掛けるあまりリードが単調になっていたと現場の裏話を披露しつつも、監督交代で「それを“ストライクゾーンの中でどんどん攻めていきなさい、打たれたら俺が責任取るから”という事になったので、投手陣は思い切っていけるようになるのではないか」と新監督の手腕との相乗効果を期待して語った。
長きに渡り巨人の大エースとして君臨してきた菅野だが、新監督に交代して自らのポジションを死守しなければいけない正念場を迎えているのかもしれない。しかしその圧倒的な実績からくる経験値と卓越した投球論はOBからも依然と高く評価されている。3年ぶりの優勝へ頼れるベテランの復活は必要不可欠なだけに、本領発揮を楽しみに待ちたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』