「ここをどう乗り越えるか」
巨人は30日、本拠地でのヤクルト戦に3-4で逆転負け。7回に登板した西舘勇陽は2本の安打に四球も絡んで2点を献上し、今季2敗目を喫した。
1点リードで迎えた7回、巨人の3番手としてマウンドに上がった西舘だったが、先頭打者に右安打を浴びると、犠打に四球が絡んで一死一・二塁のピンチを招く。
ここで迎えたリーグ屈指の強打者、ホセ・オスナからはスライダーで見逃し三振を奪ったものの、続く村上宗隆にまたしても四球で満塁にピンチが拡大。まさに絶体絶命の状況で現在リーグ首位打者のドミンゴ・サンタナに投じた初球カットボールは一・二塁間を破る逆転の2点適時打となり、西舘はここで投手交代を告げられた。
その後は8、9回に得点圏まで走者を進めるもあと一本が出ずに連敗を喫した巨人だったが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では2試合連続で救援失敗となった西舘に話題が及んだ。
ルーキーながら開幕一軍入りを果たすと、勝ちパターンの継投を担い10ホールドを上げていたが、ここ2試合で合計5失点と不安定な投球が続く西舘。これについて番組MCを務めた高木豊氏は「こういう事って必ずあるんですよ。ここをどう乗り切るかっていうのが私たちも楽しみにしたいですよね」とコメント。
プロであれば誰しもが経験する事だと強調し、こうした苦境を乗り越えた姿を楽しみにしたいと奮起を促した。
また同じく出演した齊藤明雄氏は「ヒットを打たれてからピッチングが小さく見えた」と切り出し、「“いいボールを投げなきゃいけない”という気持ちが強すぎて、ワイルドピッチに繋がったように見えたんですよね。そしてストライクを取りに行く時にはボールが変化していない。ちょっと腕の振りに自身の無さが出てる」とピンチでの余裕の無さが露呈した投球だったと振り返った。
2球団競合の末に巨人に入団した黄金ルーキーは、即戦力の前評判に違わぬ実力を発揮してきたが、早くもプロの壁に直面しているのかもしれない。西舘の力強く安定した投球が巨人のここまでの戦いを大きく支えていただけに、こうした壁を乗り越えた姿を楽しみに待ちたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』