「いい所でしっかりアピールした」
ソフトバンクは1日、本拠地での楽天戦に3-4で敗戦。「7番・三塁」で今季初スタメンを飾った砂川リチャードは、適時打を含む3打数3安打の活躍だった。
開幕一軍入りこそ逃したリチャードだったが、スタメンで出場したこの日は、先頭で迎えた3回の第1打席でフェンス直撃の二塁打を放つと、続く5回の無死二塁の場面でも7球粘った末に低めの変化球をしぶとく左前に運ぶ安打でチャンスを拡大する。
さらに3点ビハインドで迎えた7回には無死一・二塁から変化球を鋭く振りぬくと、打球は三塁線を破る適時左二塁打となり、猛打賞を達成。リチャードはここで代走を送られて途中交代となったが、チャンスメークにポイントゲットに躍動した若武者にスタンドからは大きな拍手が送られた。
その後同点に追いつくも、9回に守護神のロベルト・オスナが崩れて連勝が止まったソフトバンクだったが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』にて番組MCを務めた真中満氏は「いい所でしっかりアピールした」とリチャードの活躍に熱視線を送った。
久々の一軍の舞台で躍動した24歳7年目の活躍に、同じく出演した谷沢健一氏も「今年はファームで結果を残して上がってきてるんだけども、いつもの年だとまたファームに落ちる。それの繰り返しだった」と切り出し、期待されつつも成績が残せなかったこれまでの姿について解説。
驚異的な破壊力を持ちながらも安定感に欠けていたと振り返りつつも、しかしこの日のスイングを「非常に懐が深くなってね、(バッティングの)溜めが良くなっている。だからいつもは振り回して空振りが多かったんだけども、溜め込んで引き付けるという打撃ができるようになっていた」と分析し、過去数年よりもスイングがレベルアップいると目を細めた。
開幕1カ月ながら11個の貯金を有し、早くも独走に入ろうとしているソフトバンク。投打で12球団随一の陣容を誇っており、スタメンに割って入るのは至難の業かもしれないが、今日の様な活躍を続ければスタメンに定着する日もそう遠くない。定位置奪取、さらには4年ぶりの優勝へ向け、今後もリチャードのバッティングに注目していきたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』