らしさ全開の老練な投球を大矢氏が解説
ヤクルトは6日、敵地でのDeNA戦に5-6で敗戦。先発した石川雅規は、5回92球2失点の内容で勝ち投手の権利を持ったまま降板したものの、今季初白星はお預けとなった。
この日の石川は2回に犠飛などで2点を先制されたものの、直後に味方が逆転するとその後は落ち着いた投球でスコアボードに「0」を刻んでいく。
勝利投手の権利がかかる5回のマウンドでは一死から度会隆輝に3イニングぶりに安打を浴びたが、1番の桑原将志を外角のシンカーを泳がせて中飛に打ち取ると、二死から度会を牽制で刺してこの回も「0」に。結局この日はここで交代となり、5回92球2失点、3安打1四球の内容でリードを保ったまま降板した。
その後は8回に逆転されて白星もフイになった石川だったが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏は「石川らしい粘りのあるピッチングだったと思いますよ」と44歳の大ベテランの投球を高評価した。
また今年勝てば史上初となる23年連続勝利が記録されるだけに白星への期待が大きくなるが、大矢氏は「5回の勝利投手の権利なんかさらさら思っていないんじゃないかな」と胸中を推察すると、続けて「石川投手の場合は自分で責任を持って投げている。チームに主導権を与えたまま、自分の仕事をやりきるっていうね。その辺を感じさせてもらいました」とコメントし、自身の記録よりも目の前の試合に全力を注ぐ投手としての矜持を見せたと解説した。
現在リーグ最下位に沈むヤクルトは、チーム防御率がセ・リーグ最下位と投手陣の安定感に課題を抱えており、石川にも記録以上の役割が求められている。22年以来の優勝に向け、今後も石川の投球に注目していきたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』