“3-1からの選球眼”を評価
楽天が巨人に劇的勝利。交流戦優勝へ向け、勢いを加速した。この日は終盤にドラマが待っていた。楽天先発のポンセは、2回に2本のホームランで3点を先制されると、1点差に迫った4回には丸佳浩が3ランで再び突き放される。巨人先発の山﨑伊織も7回まで投げ切り先発の役目を果たされ苦しい展開となったが、8回にルーキー西舘勇陽が浅村栄斗に2ランで反撃体勢を整えると、9回には抑えのアルベルト・バルドナードの乱調に乗じて一気にサヨナラ勝ちを決めてみせた。
鮮やかな攻撃をみせた9回の楽天打線について、11日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でMCを務めた高木豊氏は「小郷(裕哉)がサヨナラヒット打つ前のバッターたちの、選球の仕方なんですよ。これスリーワンになってから見逃してくるんですよ」と9回裏の先頭の鈴木大地と一死一・二塁での渡邊佳明の“3-1からの選球眼”に着目。
続けて「ただバルドナードの制球がもうほんとに崩れていて、もう見逃しても同じ状況だっていうことことで、見逃してたと思うんですけども」と推測するも、解説の坂口智隆氏は「これぐらいの球の強いピッチャーですから、打ちに行きたいとは思うんですけど、本当に勇気のいる見逃しです」と振らない決断で後ろにつないだことを称えた。
諦めない野球で交流戦優勝を目指す楽天と、3連敗中の巨人。勢いの差が勝負を分けたような一戦だった。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』