2024.06.27 18:00 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 5 | 終了 | 4 | 読売ジャイアンツ |
横浜 |
指揮官も宮﨑の技術を称賛
夏男と昨年までのキャプテンのアーチ共演に、帰還した右腕の好投。7回までは完璧なゲーム展開だったが、8回に助っ人セットアッパーがまさかの同点被弾。4-4で延長戦にもつれ込んだ熱戦にケリをつけたのは“ハマのプーさん"の一振りだった。
DeNAの先発は約3ヶ月ぶりの一軍登板となった平良拳太郎。先頭打者に出塁を許しながらも2つの三振を奪う上々の立ち上がりを見せるが、2回の先頭・大城卓三にソロホームランで先制を許す。その裏には宮﨑敏郎のヒットに相手エラーも絡み1死一・三塁のチャンス到来するも、頼みの大和は最悪の併殺打に倒れ、重苦しい空気が球場を支配した。
しかし3回1死から打席に入った桑原将志が、左中間スタンド最前列に飛び込む同点アーチをかけるとムードは一変。さらに4回のピンチを平良が併殺打で切り抜け、大きなガッツポーズでチームを鼓舞すると、その裏には、佐野恵太の2ランで勝ち越しに成功し、5回にもタイラー・オースティンの二塁打と中軸のバットが火を吹いた。
平良は5回まで1失点でまとめ、バトンを受けた中川虎大、坂本裕哉の若手も無失点と好投。しかし8回に投入したローワン・ウィックが岡本和真に同点アーチを浴びる大誤算となり、試合は再び振り出しに戻ってしまった。
しかし10回、1死から登場した宮﨑敏郎は、カイル・ケラーの投じた真ん中のスライダーをレフトスタンドへ叩き込み、歓喜の中サヨナラのホームを踏んだ。
試合後殊勲の宮﨑は「ホームランバッターではないので、塁に出ることだけ意識して打席に入りました」と明かし「しっかり自分のスイングできたかなっていう感じです」と納得の表情。最後に「もう全員で粘って勝ち取った勝利だと思います。勝つことが大事なので良かったです」と結んだ。
三浦監督も「状態も良かったですし、ああいうところでしっかりと決めれるのはさすがだなと。高めの変化球もしっかりと決めれるっていうのは技術だと思います」と最敬礼した。
交流戦をいい形で終え、初めて戻ってきた本拠地。この試合を勝つか負けるかでは大きな違いがあっただけに、改めて宮﨑敏郎の勝負強さがクローズアップされたゲームだった。
取材・文 ・写真 / 萩原孝弘