左右に打ち分けたアーチを評価

　阪神が広島に2－1で勝利。僅差のゲームをモノにし、再び2位に浮上した。この日は佐藤輝明の2本のホームランが試合を決めた。

　まずは2回、広島先発の九里亜蓮からライトスタンドへ123打席ぶりの4号ソロで自軍に先制点をもたらすと、自らのエラーから追いつかれた直後の6回、汚名返上の5号ソロを今度はレフトへ運んでみせた。結果的に阪神の得点すべてを佐藤輝明のバットが生み出し、勝利へ大きく貢献した。

　大活躍の佐藤輝明の打撃に関して、3日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でMCを務めた真中満氏は「ホームランは4月21日以来っていうことなのでね、2か月以上打ってなかったんですよ」とやや驚きの表情。

　この日解説として出演した谷沢健一氏は「岡田監督は佐藤輝明選手に対して、交流戦の間は非常に厳しい処置を取って、ファームに置いていたりしてね。その間に打ち込みしてこいと、走ることもしっかりやってこいと。それで今日のこの復活の2発があったと思うんですね」と指揮官の愛のムチが効いたと力説。

　さらに「フォームを見ると、やはり足を上げた時、悪くなるとテイクバックがキャッチャーの方にずれたりするんですよね。それが足を見た時に頭が動かずに、そして打つ体勢が整って打ちに行ってライトのホームラン。それからもう1つ良かったのは、レフト方向へ。まさか入るとは思わなかったけども、伸びましたよね。こういう当たりが出ると佐藤輝明の復活もあり得るかなと思いました」と左右に打ち分けたアーチに上昇気配を感じ取っていた。

　猛虎打線復活の鍵を握る佐藤輝明の復活は、岡田監督にとってこれ以上ない好材料に違いない。　

☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』