本塁打、打点イースタントップ
「ずっと出させてもらっていて、自分の長所はそこなので特にあまり、何も思っていないです」。
ロッテの山本大斗はイースタンリーグトップの11本塁打、45打点をマークしているが現状に全く満足していない。
山本の打撃を見ると、ここ最近の試合では左足を大きく上げて打っており、タイミングの取り方が変わった。本人も「最近、サブローさんと打撃コーチに相談して、打ちにいく中で見極める練習をしていて、左足の使い方、タイミングの取り方を練習しています」と明かす。
「今はいい感じにできるようになってきています。バッティングはそこで良くなったというか、それができるようになって少し状態が上がってきたかなと感じます」と手応えを掴む。
“左足の使い方”、“タイミング”、“ボールの見極め”という部分が一軍昇格するために、山本自身が課していることなのだろうかーー。
「そうですね、見極めの部分だと思っているので。そこができるようになったら、ファームでも自然と結果が出てくると思います。しっかりその練習をしていきたいと思います」。
本塁打
現在11本塁打放っている山本だが、荘司康誠(楽天)、宮森智志(楽天)、黒木優太(日本ハム)、平井克典(西武)といった一軍で経験のある投手から本塁打を打っている。
6月25日の楽天二軍戦、荘司康誠が外角のストレートを逆らわずにライトへ本塁打を放った打撃は良かった。山本本人も「広い球場なんですけど、逆方向にホームランが打てたことが自分にも広角にホームランを打てる力があるとわかったので、ホームランを狙わなくてもホームランを打てるんだというところが確認できたので良かったです」と納得の一発。
6月22日にベルーナドームで行われた西武二軍戦、平井克典からレフトスタンドへ放った本塁打も良い当たりだった。「サイドとか苦手だったんですけど、しっかり待つことができていい形でホームランにできている。やっていることがちょくちょくいい感じで出ているのかなと思いました」と振り返った。
一軍戦をチェック
昇格に向けて、ファームで技術向上を図る山本は、4月2日に取材した時に「いつ呼ばれてもしっかり対応できるように一軍の試合はずっと見ています」と話していたが、現在も「ずっと見ています」とのこと。
一軍の試合は「試合の流れ、例えばこういう攻め方もあるんだなとか、一軍のピッチャーは一軍で全然対戦したことがないので、そのピッチャーの情報、いつ対戦してもいいように見てはいます」と、ただなんとなく見ているのではなく、一軍から声がかかってもすぐに対応できるようにするため情報を得ている。
「ホームラン、打点とかもそうですけど、長打を打ってランナーを返したり、もっと自分がファームでずば抜けた結果を出して、そうしたら一軍の首脳陣の目にもとまる。そういったところでアピールしていきたいと思います」。今季はここまで一軍登録はないが、いつ呼ばれてもいいように準備している。
取材・文=岩下雄太