「もちろん成績を見た通り、満足はしていないので、後半少しでもいい方向に持っていけるように頑張っていけたらいいなと思います」。
ロッテの和田康士朗は前半戦、49試合に出場して、打率.129、3打点、4盗塁という成績だった。
昨季からコンパクトなスイングにスタイルチェンジし、オールスター明けの打撃成績は、打率.362(47-17)、3本塁打、8打点と、レギュラー奪取へ期待のもてる内容でシーズンを終えた。
シーズン終了後の取材では「いろいろなものをやっていけということで、いろいろなものをやっていて、シーズン後半はしっかり数字もしっかり出て結果を残せたんじゃないかなと思います」と手応えを掴みつつも、「それをどれだけ続けられるかというのが、今後の課題としてありますね」と“継続性”を課題に挙げていた。
昨年10月30日に左肘関節術(クリーニング手術)を受けたが、「バッティングは10割に近い形でできていて、投げることをちょっとずつ上げていくという感じですね」と、1月13日の公開自主トレではキャッチボール、ティー打撃、マシンでの打撃練習などで汗を流した。
年が明けて、昨季後半の打撃について「あの時はいろいろ変えたりしていましたけど、あの期間だけ変えてそれが良かったのか、ただ調子が良かったのかわからないので、しっかりキャンプで去年の後半のバッティングを継続しつつ、色々また変えていけたらと思います」と現状に満足せず、進化していくことを誓った。
“去年の後半のバッティングを継続しつつ、色々また変えていけたら”という部分について改めて、オープン戦の期間中に訊くと、「色々試して、ダメな時もあったんですけど、それはそれで新しい発見ができたので、色々試しながらやっているところですね」と試行錯誤。オープン戦での打率は.045だった。
昨季は開幕を二軍で迎え、ファームで打席数を多く確保していたが、今季は開幕一軍スタートも主に代走・守備固めでの出場がメインとなった。限られた打席の中で結果が求められ、今季初安打は代走から途中出場した5月4日の楽天戦。「オープン戦からあんまり調子が良くなくて、ここまで続いてしまった。色々打席数少ないですけど、試しながらやっています」。
具体的に試していることについて和田は「去年良かった感じで行ってたんですけど、それがちょっと噛み合わなくなって調子を崩したというのがあった。その中で色々去年だけの打ち方に頼ってちゃいけないので、また色々探りながら、まだまだ試し中ですけど」と5月6日の取材で教えてくれた。
「一時期うまくいかなくて、何も考えず思いっきり振ってみようという期間もあったりしたんですけど、今は落ち着いてライナーを打とうかなと思っています」と、昨季から取り組む“ライナー性”を意識した打撃を継続。
また、この時期タイミングの取り方を変えているようにも見えた。「タイミング、色々考えすぎてわからなくなってしまったので、1回何も考えずにリセットして、とりあえず思いっきり振ろうという期間を自分で作ったりした。今は固まってきて、また考えながらライナーを打っているという感じですね」。
5月24日のソフトバンク戦の試合前練習では、「逆方向に打ったり、それだとちょっとスイングが小さくなる時があるので、その時は何も考えず振ったりしています」と、ライナー性の打球というよりは、センターからライト方向に引っ張った打球が多かった。
試行錯誤した中で、『9番・右翼』でスタメン出場した5月31日の阪神戦では「ここまで全然打てていなかったので、ここからしっかりチームの勝利に貢献できるバッティングをしていきたい」と、2-1の4回二死一、二塁の第2打席、青柳晃洋が2ボール1ストライクから投じた4球目のストレートをライト前に適時打。
同日の阪神戦1安打1打点2四球1犠打とこれをきっかけに復調していくかと思われたが、6月は12試合・6打席に立って0安打。それでも7月に入り、代走から途中出場した10日の楽天戦で左安、12日のオリックス戦では、足のあげ方が小さめのフォームで追い込まれてからノーステップ気味に打ち、1-0の7回二死走者なしの2打席目に、曽谷が3ボール2ストライクから投じた6球目の149キロストレートをノーステップ打法でレフト前に安打を放った。この安打に本人は「追い込まれてから詰まりながら、ショートの頭を超えていくというのは、練習している打球だったのかなと思います」と納得のバッティング。
7月に入り打撃の状態について、「打席もあんまり数もたっていないので、まだまだ分からないですけど」と前置きをした上で、「バッティング練習だったり、たまに浦和の試合で、足のタイミングの取り方、打席の考え方、追い込まれてからのバッティング、ポイントの位置を試したりという感じですね」と明かした。
昨年に比べ打席数が少ない中で意識していることについて「やっぱり今まで通りに何も考えずに振っていたら同じ結果になってしまうので、絶対に何かを変えなきゃいけない。変えるチャンスだと思っているので、打席の中で試しながらですね」と口にした。
昨年から取り組んでいるライナー性を意識した打席を意識した中で変えているだろうかーー。
「そこはもちろんずっと意識しているんですけど、今までだったらライナーだけという感じだったんですけど、今はライナーを打つ中で逆方向にライナーを意識している。12日のオリックス戦はいい結果に繋がったのかなと思います」。
3月のオープン戦頃から打撃について取材する際、試しながらという言葉が多かったように、バッティングに悩んだ前半戦。後半戦に向けては「一番はスタメンで出られたらいいんですけど、求められているポジションは代走なので、求められる仕事ができればいいなと思います」と意気込んだ。現状、チームとして求められる役割は代走、守備固めだが、昨年の後半戦のように打てれば、先発の機会は増える。少ない打席で結果を残していきたい。
取材・文=岩下雄太
ロッテの和田康士朗は前半戦、49試合に出場して、打率.129、3打点、4盗塁という成績だった。
昨季からコンパクトなスイングにスタイルチェンジし、オールスター明けの打撃成績は、打率.362(47-17)、3本塁打、8打点と、レギュラー奪取へ期待のもてる内容でシーズンを終えた。
シーズン終了後の取材では「いろいろなものをやっていけということで、いろいろなものをやっていて、シーズン後半はしっかり数字もしっかり出て結果を残せたんじゃないかなと思います」と手応えを掴みつつも、「それをどれだけ続けられるかというのが、今後の課題としてありますね」と“継続性”を課題に挙げていた。
昨年10月30日に左肘関節術(クリーニング手術)を受けたが、「バッティングは10割に近い形でできていて、投げることをちょっとずつ上げていくという感じですね」と、1月13日の公開自主トレではキャッチボール、ティー打撃、マシンでの打撃練習などで汗を流した。
年が明けて、昨季後半の打撃について「あの時はいろいろ変えたりしていましたけど、あの期間だけ変えてそれが良かったのか、ただ調子が良かったのかわからないので、しっかりキャンプで去年の後半のバッティングを継続しつつ、色々また変えていけたらと思います」と現状に満足せず、進化していくことを誓った。
“去年の後半のバッティングを継続しつつ、色々また変えていけたら”という部分について改めて、オープン戦の期間中に訊くと、「色々試して、ダメな時もあったんですけど、それはそれで新しい発見ができたので、色々試しながらやっているところですね」と試行錯誤。オープン戦での打率は.045だった。
昨季は開幕を二軍で迎え、ファームで打席数を多く確保していたが、今季は開幕一軍スタートも主に代走・守備固めでの出場がメインとなった。限られた打席の中で結果が求められ、今季初安打は代走から途中出場した5月4日の楽天戦。「オープン戦からあんまり調子が良くなくて、ここまで続いてしまった。色々打席数少ないですけど、試しながらやっています」。
具体的に試していることについて和田は「去年良かった感じで行ってたんですけど、それがちょっと噛み合わなくなって調子を崩したというのがあった。その中で色々去年だけの打ち方に頼ってちゃいけないので、また色々探りながら、まだまだ試し中ですけど」と5月6日の取材で教えてくれた。
「一時期うまくいかなくて、何も考えず思いっきり振ってみようという期間もあったりしたんですけど、今は落ち着いてライナーを打とうかなと思っています」と、昨季から取り組む“ライナー性”を意識した打撃を継続。
また、この時期タイミングの取り方を変えているようにも見えた。「タイミング、色々考えすぎてわからなくなってしまったので、1回何も考えずにリセットして、とりあえず思いっきり振ろうという期間を自分で作ったりした。今は固まってきて、また考えながらライナーを打っているという感じですね」。
5月24日のソフトバンク戦の試合前練習では、「逆方向に打ったり、それだとちょっとスイングが小さくなる時があるので、その時は何も考えず振ったりしています」と、ライナー性の打球というよりは、センターからライト方向に引っ張った打球が多かった。
試行錯誤した中で、『9番・右翼』でスタメン出場した5月31日の阪神戦では「ここまで全然打てていなかったので、ここからしっかりチームの勝利に貢献できるバッティングをしていきたい」と、2-1の4回二死一、二塁の第2打席、青柳晃洋が2ボール1ストライクから投じた4球目のストレートをライト前に適時打。
同日の阪神戦1安打1打点2四球1犠打とこれをきっかけに復調していくかと思われたが、6月は12試合・6打席に立って0安打。それでも7月に入り、代走から途中出場した10日の楽天戦で左安、12日のオリックス戦では、足のあげ方が小さめのフォームで追い込まれてからノーステップ気味に打ち、1-0の7回二死走者なしの2打席目に、曽谷が3ボール2ストライクから投じた6球目の149キロストレートをノーステップ打法でレフト前に安打を放った。この安打に本人は「追い込まれてから詰まりながら、ショートの頭を超えていくというのは、練習している打球だったのかなと思います」と納得のバッティング。
7月に入り打撃の状態について、「打席もあんまり数もたっていないので、まだまだ分からないですけど」と前置きをした上で、「バッティング練習だったり、たまに浦和の試合で、足のタイミングの取り方、打席の考え方、追い込まれてからのバッティング、ポイントの位置を試したりという感じですね」と明かした。
昨年に比べ打席数が少ない中で意識していることについて「やっぱり今まで通りに何も考えずに振っていたら同じ結果になってしまうので、絶対に何かを変えなきゃいけない。変えるチャンスだと思っているので、打席の中で試しながらですね」と口にした。
昨年から取り組んでいるライナー性を意識した打席を意識した中で変えているだろうかーー。
「そこはもちろんずっと意識しているんですけど、今までだったらライナーだけという感じだったんですけど、今はライナーを打つ中で逆方向にライナーを意識している。12日のオリックス戦はいい結果に繋がったのかなと思います」。
3月のオープン戦頃から打撃について取材する際、試しながらという言葉が多かったように、バッティングに悩んだ前半戦。後半戦に向けては「一番はスタメンで出られたらいいんですけど、求められているポジションは代走なので、求められる仕事ができればいいなと思います」と意気込んだ。現状、チームとして求められる役割は代走、守備固めだが、昨年の後半戦のように打てれば、先発の機会は増える。少ない打席で結果を残していきたい。
取材・文=岩下雄太