首位巨人に痛恨の3連敗にも指揮官「しっかりとファイティングポーズを取れるようにやっていきます」と広島での再スタートを決意

　球宴後の最初のカードを2つ落とし、3連敗だけは避けたかったベイスターズ。だが首位巨人との勢いの差は如何ともし難く、0−6と大敗を喫した。　

　DeNAアンソニー・ケイと巨人菅野智之の両先発は、4回までともに無失点の好投を披露。投手戦となるかと思われた5回表、このゲームのターニングポイントが訪れた。

　ケイは1死を取ったあと、下位打線の坂本勇人と小林誠司に連打を許し、送りバントを挟んで2死二三塁のピンチを迎える。打順は1番に帰り、丸佳浩を慎重に攻めるもフルカウントから四球で満塁に。ここで切りたい場面だったが、吉川尚輝に痛恨の押し出し四球で1点を献上してしまった。最後の球は際どいボール判定だったこともあり、イラつきを隠せないケイは、巨人の2人の外国人に2本の二塁打を浴び、ズルズルと5失点となってしまった。　

　打線は序盤はノーチャンスで、6回7回は連続で併殺打と菅野の術中にハマる苦しい状況に。ライトスタンドから奮起を促す“ライジング"が流れた8回には、期待の松尾汐恩がセンター前にヒットを放つも後続は続かず。9回も佐野恵太と宮﨑敏郎のヒット虚しくホームは踏めず、悔しい完封負けとなった。　　

　試合後三浦監督は「丸とは1、2打席を見ていても合ってなかったの中で、勝負にいってのフォアボール」と、仕方なしとしながら「次の満塁でのフォアボールで押し出しという…」と自滅の形での失点に苦言。さらに「その後は2点、2点なんでね…3点で踏ん張っておけばってとこなんですけどもね…なかなかあそこで代えることは、ブルペンを考えてもできなかった」と大量失点したことを悔やんだ。　

　菅野については「変化球は中心の投球点を、事前にミーティングでもしてましたけども、ストライクからボールになる際どいところを、打たされてしまったかなっていうところですね。ある程度イメージをした中で、それでも結果0ですから」と対策の上をいかれたとした。　

　首位追い上げを狙った中での3連敗に「痛いですよ」としながらも「痛いですけど、今日も見ていただいてわかるように。最後の最後まで、スタートから熱い応援をしていただいた中でホーム3連敗。申し訳ないなと思いますけども、まだ終わりじゃないですしね。もう1回、来週しっかりとファイティングポーズを取れるようにやっていきます」と前を向いた指揮官。まだ7月。諦めるわけにはいかない。　


　写真・取材・文 / 萩原孝弘