「こういったテンポの良さは守ってる方のリズムもできやすい」
日本ハムがロッテに逆転勝ち。一夜にして2位の座を取り返した。
日本ハム先発の山﨑福也は初回、いきなり二死満塁のピンチから、ロッテの6番・佐藤都志也にライトへ運ばれ1点を献上。しかし日ハムはその裏、ロッテ先発のC.C.メルセデスから2番のフランミル・レイエスがレフトスタンドへソロを打ち込みすぐさま同点に追いつく。さらに2回には無死二・三塁のチャンスを作り、上川畑大悟のセカンドゴロで勝ち越しに成功。さらに相手のミスもあり、再び無死二・三塁となると、8番・伏見寅威と9番・水野達稀の連続スクイズでこの回計3点を奪った。
早めに味方の援護を受けた山﨑は、2回から7回までロッテ打線を2安打に抑え込み8回もマウンドへ。一死後藤原恭大にヒットを許したところで球数も100球となり、後続にバトンを託した。この回は池田隆英が断ち切り、最終回は新ストッパーの柳川大晟が3人で片付けゲームセット。4-1で日本ハムが勝利した。
8勝目をマークし「今シーズン初めてマリーンズに投げるということで、自分らしい投球をしようと(伏見)寅威さんと話をして入ったので、 それがうまくいったかなと思います」とお立ち台で笑顔を弾ませた山﨑福也について、14日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説者として出演した五十嵐亮太氏は制球とテンポに着目。
「右バッターに対しての外のチェンジアップであったり、緩い球をすごく効果的に使えてたと思います。ソトの打席では特にインコースを見せるわけじゃないんですよ。外中心で打ち取ることができる。(ロッテ先発の)メルセデスはインコースを使いながらって感じだったんですけど、山﨑に関して言うと、もう外を丁寧に低めにっていうところでしたね。初回はちょっと浮いてしまったんですけども、2回以降のアウトは、フライアウトが8つに対して、ゴロアウト2つで打ち取りました」と同じ左腕の相手先発との比較も含めて解説。
続けて「あとはテンポの良さ。アメリカでピッチクロックが始まったじゃないですか。15秒以内に投げればオッケーなんですけど、山﨑は5回のイニング1人当たり、7秒台なんですよ。7秒台なんて、バッターはもう投げ終わってすぐ戻ったら、もうすぐ構えて打たなきゃいけないっていうようなことをずっと続けるということなんです。 こういったテンポの良さは守ってる方のリズムもできやすいので、バッターは打撃に専念できる。そんないいリズムを作ったんじゃないのかなと思いますね」と異次元の投球間隔も好投の一因だと説いた。
オリックスから移籍してチーム1の防御率で貢献している左腕。日本ハムを押し上げている要因のひとつは、間違いなく山﨑福也にもある。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』