ロッテは、Vision2025のひとつに“新たな常勝軍団”を掲げている。打線はソト、ポランコの両外国人に荻野貴司、角中勝也、岡大海といったベテランに頼っている状況。そんな中で昨季、佐藤都志也がリーグ4位の打率.278と“打てる捕手”として存在感を示す1年になった。
佐藤だけでなく、22年に盗塁王を獲得し2年ぶりに一軍出場した昨季は7月度の月間MVPに輝くなど打率.300をマークした髙部瑛斗、開幕前の故障で出遅れるも好不調の波を小さくし打率.290を記録した藤原恭大、一昨年の秋季練習から“三遊間に低いライナーを打てる感覚”を身につけるため必死にバットを振り一軍に定着した小川龍成、その他にも和田康士朗、安田尚憲、友杉篤輝、山口航輝、上田希由翔、西川史礁、山本大斗、松川虎生、寺地隆成と期待の若手、中堅は多くいる。“育っていないようで育っている”、“育っているようで育っていない”というのが近年のロッテの若手野手陣の印象だろう。
常勝軍団を築くためにも、若手野手が1人でも多く一人前になる必要がある。22年にゴールデン・グラブ賞、盗塁王の髙部は、2年ぶりに一軍復帰した昨季の働きを見れば、故障がなければある程度レギュラーとして計算ができる存在で、期待の若手・中堅に含めるのは違うと筆者は感じている。
そうなると、レギュラー定着期待の1番手として名前が挙がるのは藤原ではないだろうか。18年ドラフト1位で入団し、プロ入りから毎年活躍が期待されている選手。5年目までは一軍で瞬間的に活躍することは何度かあったが、好不調の波が大きく、そこが課題だった。昨季は故障で出遅れたものの、「ルーティンから見直して、怪我をして膝であったりお尻のトレーニングをして、シーズン中やった結果もバッティングに繋がりましたし、怪我して良い部分が見つかったと思います」と自分の形を見つけ、6月28日に一軍昇格すると、74試合に出場して、打率.290、2本塁打、21打点、出塁率.364、OPS.749だった。
「(好不調の波を)ずっと課題にしていたことなので、シーズン通しては戦えていないですけど、この2、3ヶ月上がってきて、3ヶ月通して好不調の波がなかったのは初めてなので成長した部分なのかなと思います」と手応えを掴んだ。
昨年秋に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習でも、昨季シーズン中から取り組んできた“反対方向”の打撃に磨きをかけ、「しっかりバットの出方をもう1回、いろんなフォームで試しているので、そこと単純に筋力。そういうところかなと思います」とパワーアップを図った。
秋季練習最終日の取材では「最初はショートの頭、レフト前のイメージが多かったんですけど、やっていくにつれて逆方向に大きな当たりを打てる感触も出てきた。体も大きくなりましたし、逆方向に大きいのを打てたことがなかったので、それもホームランも何球か入ったので良かったと思います」と振り返った。
シーズンオフに向けては「まずは体を大きくしてからしっかりスピードに変えていければいいかなと思います」と話し、昨年11月12日取材時点で82キロだった体重を85キロ前後まで増やしたいという考えを示した。
自分の目指すべき方向性が決まった上でオフに入っていたところも期待できるポイントのひとつ。「自分のやるべきこと、内容、今年(2024年)やってきたこと、内容にこだわってやっていければ結果はついてくると思う。結果というよりかは自分のやりたいことをしっかりできればいいなと思います」。
毎年レギュラーの期待選手に名前が挙がる藤原が、しっかりとポジションを掴み、シーズン終了後には不動のレギュラーと呼べる存在になるか、今から非常に楽しみだ。また、藤原以外の若手が1人でもレギュラーに近い位置、レギュラーポジションを掴むことがあれば、チーム力はアップし、リーグ優勝に近づいていくはずだ。
取材・文=岩下雄太
佐藤だけでなく、22年に盗塁王を獲得し2年ぶりに一軍出場した昨季は7月度の月間MVPに輝くなど打率.300をマークした髙部瑛斗、開幕前の故障で出遅れるも好不調の波を小さくし打率.290を記録した藤原恭大、一昨年の秋季練習から“三遊間に低いライナーを打てる感覚”を身につけるため必死にバットを振り一軍に定着した小川龍成、その他にも和田康士朗、安田尚憲、友杉篤輝、山口航輝、上田希由翔、西川史礁、山本大斗、松川虎生、寺地隆成と期待の若手、中堅は多くいる。“育っていないようで育っている”、“育っているようで育っていない”というのが近年のロッテの若手野手陣の印象だろう。
常勝軍団を築くためにも、若手野手が1人でも多く一人前になる必要がある。22年にゴールデン・グラブ賞、盗塁王の髙部は、2年ぶりに一軍復帰した昨季の働きを見れば、故障がなければある程度レギュラーとして計算ができる存在で、期待の若手・中堅に含めるのは違うと筆者は感じている。
そうなると、レギュラー定着期待の1番手として名前が挙がるのは藤原ではないだろうか。18年ドラフト1位で入団し、プロ入りから毎年活躍が期待されている選手。5年目までは一軍で瞬間的に活躍することは何度かあったが、好不調の波が大きく、そこが課題だった。昨季は故障で出遅れたものの、「ルーティンから見直して、怪我をして膝であったりお尻のトレーニングをして、シーズン中やった結果もバッティングに繋がりましたし、怪我して良い部分が見つかったと思います」と自分の形を見つけ、6月28日に一軍昇格すると、74試合に出場して、打率.290、2本塁打、21打点、出塁率.364、OPS.749だった。
「(好不調の波を)ずっと課題にしていたことなので、シーズン通しては戦えていないですけど、この2、3ヶ月上がってきて、3ヶ月通して好不調の波がなかったのは初めてなので成長した部分なのかなと思います」と手応えを掴んだ。
昨年秋に行われたZOZOマリンスタジアムでの秋季練習でも、昨季シーズン中から取り組んできた“反対方向”の打撃に磨きをかけ、「しっかりバットの出方をもう1回、いろんなフォームで試しているので、そこと単純に筋力。そういうところかなと思います」とパワーアップを図った。
秋季練習最終日の取材では「最初はショートの頭、レフト前のイメージが多かったんですけど、やっていくにつれて逆方向に大きな当たりを打てる感触も出てきた。体も大きくなりましたし、逆方向に大きいのを打てたことがなかったので、それもホームランも何球か入ったので良かったと思います」と振り返った。
シーズンオフに向けては「まずは体を大きくしてからしっかりスピードに変えていければいいかなと思います」と話し、昨年11月12日取材時点で82キロだった体重を85キロ前後まで増やしたいという考えを示した。
自分の目指すべき方向性が決まった上でオフに入っていたところも期待できるポイントのひとつ。「自分のやるべきこと、内容、今年(2024年)やってきたこと、内容にこだわってやっていければ結果はついてくると思う。結果というよりかは自分のやりたいことをしっかりできればいいなと思います」。
毎年レギュラーの期待選手に名前が挙がる藤原が、しっかりとポジションを掴み、シーズン終了後には不動のレギュラーと呼べる存在になるか、今から非常に楽しみだ。また、藤原以外の若手が1人でもレギュラーに近い位置、レギュラーポジションを掴むことがあれば、チーム力はアップし、リーグ優勝に近づいていくはずだ。
取材・文=岩下雄太