広島の玉村昇悟は今季先発ローテーションを定着できるか注目だ。

　玉村は19年ドラフト6位で広島に入団。2年目の21年に17試合・101回を投げ、4勝7敗、防御率3.83の成績を残し、3年目以降の飛躍が期待されたが、3年目の22年が9試合・43回2/3を投げ、2勝2敗、防御率3.92。4年目の23年は9試合・45回1/3を投げて3勝1敗、防御率4.96と殻を破りきれずにいた。

　5年目の昨季、初登板となった5月25日のDeNA戦で3回5失点、6月1日のソフトバンク戦、6月8日のロッテ戦と連続で敗戦投手になるが、6月15日の楽天戦で6回3失点にまとめ初勝利。オールスター前は7試合・36回を投げ、1勝3敗、防御率3.25。

　7月30日のDeNA戦で、9回を一人で投げ抜き、プロ初完投勝利を挙げると、続く8月12日のDeNA戦でも完投勝利。9月1日のヤクルト戦でも8回1失点で4勝目を手にした。7月7日の中日戦から9月1日のヤクルト戦にかけて5試合連続QS（6回以上3自責点以内）を達成するも、9月8日の中日戦で3回3失点で敗戦投手、この登板以降の3試合はリリーフでの登板だった。

　飛躍のきっかけを見せながらも、最後は物足りなさが残るシーズンとなった。それでも、昨季は15試合・76回を投げ、4勝5敗、防御率2.96。4月で24歳を迎える年男。広島の先発ローテで言えば、九里亜蓮がオリックスへFA移籍し、枠が1つ空いた。今季は開幕から7月・8月に見せたような安定した投球をシーズン通して継続し、ローテーション定着と行きたいところだ。