オーナーからの金言
ベイスターズ期待のルーキー9人が、DeNA本社を訪問。南場智子オーナーと名刺交換後、DeNAの業務内容やプロとしての心構えを享受された。
まずは南場オーナーと緊張の面持ちでそれぞれが名刺交換し、続いて講義へと移った。内容は2つのテーマとなっており、まずはDeNAグループの事業内容に始まり、ミッションでもある“Delight”についての説明、さらには横浜スタジアムを軸にした関内地区の再開発、などを解説。肝心のベイスターズについては「今年が重要。去年はとんでもない下剋上はを果たして、それがたまたまあの時だけ強かったのか、本当に強いチームなのか。それが試されるのが25年です。我がチームにとって1番大事な年に入団したっていうのは、これは1つの運命だよね」とルーキーたちに強烈なメッセージを送った。
次はプロフェッショナルとしての心構えと移り、「プロのステージに乗ったってどういうことかっていうと、消えない記録が始まっていくということです。いい時も悪い時もすべてですね。数字だけじゃないですよ。あの時にどういう言動をしたかということも含めて、注目を集める。みんなが注目する立場になってしまったので、好むと好まざるに関わらず、 いい時も悪い時も全て記録として残ってしまいます」とアマチュアとの違いを強調。
オーナー自らがプロ野球の重鎮たちに聞いた「プロで大成する選手としない選手の差」を披露。「思いが強いかどうかとか、切れ目ない努力を続けられるかどうか。才能はみんなあるわけだから」との2点について重点的に話しつつ「それでもとんでもない苦境ってあるじゃないですか。そういう時の処し方っていうのが、実はさっき言った消えない記録に すごく刻まれまていきます」とすべてつながっていくことだとの金言を送った。
最後に「野球振興への協力、大変な時もあると思うけれども、何卒よろしくお願いします。そしてファンサービス。中畑さんから始まってラミレスさん、そして三浦大輔さんと 歴代の監督がファンサービスを率先してやってくれています。どうかファンサービス、辛い時もあると思うけれども、できる限り協力をしてほしいなと思います。そして1番のファンサービスが全力プレーです。何卒いいプレーで ファンの人に感動を届けてほしいです」と3つを大切にして欲しいと切望し、講義を終えた。
講義後取材を受けた南場オーナーは、名刺交換に「例年よりも緊張してなかったと思います。毎年すっごい緊張してる人が多いんですけど、今年は割と自然な感じもしましたね」と笑顔。「これからいろんなことがあると思うけれども、 たくましく、絶対自分のことを諦めずに強い気持ちを持って進んでいってほしいなと思います」と結んだ。
ドラフト1位の竹田祐は「日本シリーズも普通のシーズンの試合も南場オーナーが一生懸命応援して、球場で喜んでる姿とか見ていて。あとビールかけとかも参加してるのを見て。その印象がすごく強くて、会えてよかったです」と喜びの表情。講義については「プロ野球選手としての心得を学ばせていただきました」とし「プロ野球というステージに立つ以上、ファンの皆さんが全力で応援してくれるので、自分もその全力プレーで応えるのと、いい調子がいい時も悪い時も変わらずにしっかりと努力し続けるような選手になるように教えていただいたので、そういう選手になれるように頑張りたいです」と決意を新たにしていた。
プロ、そして社会人としての基礎を学んだ金の卵たち。オーナーの金言を胸に、リーグ制覇への戦力になっていく。
写真・取材・文 / 萩原孝弘