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昨季は球団ワースト99敗も、現体制のチーム方針を評価
現地時間17日にチーム全体でのスプリングトレーニング初日を迎えたロサンゼルス・エンゼルス。球団オーナーを務めるアート・モレノ氏が現地メディアの取材に応じ、近年の戦績や今オフの大型補強について振り返った。
モレノ氏は「ペリーは良い働きをしている。ワシントンは集中しているし、コーチ陣のことも気に入っている。私はただ座ってブルペンで投げる若い選手たちを眺め、彼らの経歴や育成プログラムを見ているだけでいい。そして、大学野球を制した二塁手(球団1位有望株のクリスチャン・ムーア)もいる」と話し、ペリー・ミナシアンGM、ロン・ワシントン監督を中心としたチーム作りに期待感を表した。
しかし、エンゼルスは2014年を最後にポストシーズンから遠ざかり、10シーズン連続でのポストシーズン逸は現在の30球団の中でワースト記録となっている。特に昨季は球団ワースト記録となる99敗を喫し、25年ぶりの地区最下位に沈んだ。この低迷について同氏は「結局のところ、私の責任だと思う」とコメント。勝てる球団を作るのはオーナーとしての責務である、という見解を示した。
さらに、同氏は「私はマイク・トラウトにお金を払うことができるが、彼に代わって打席に立つことはできない。投手にお金を使うこともできるが、その投手がどれだけ健康であるかはわからない。健康を保ってプレーし続ける適切な選手たちがチームには必要で、それは30球団が毎年目指していることだ」と続け、球団運営の難しさを語った。
今オフは積極補強を展開し、先発陣に菊池雄星とカイル・ヘンドリックス、ブルペンにはケンリー・ジャンセンを迎え入れた。若手の台頭が目立つ野手陣にも元本塁打王のホルヘ・ソレア、ベテラン捕手のトラビス・ダーノーら各ポジションに実績豊富な選手を加え、故障続きのアンソニー・レンドンに代わる三塁手候補としてヨアン・モンカダを獲得。同17日には主砲トラウトの右翼コンバートが明らかとなった。長引く低迷からの脱却に向け、チームは転換期を迎えている。