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前回の反省を活かす3回無失点
「もっとゾーンでとにかく勝負をして、自分の特徴である真っ直ぐをもっと出せていければいいかなと思います」。
2回を無失点に抑えた11日の紅白戦後にこのように話していたロッテの田中晴也は、18日に行われたヤクルトとの練習試合に先発し、3回・28球を投げ、打者9人をパーフェクトに抑える完璧な投球を披露した。
前回の紅白戦では立ち上がり、ストレートの制球に苦しみ、初回だけで29球を要したが、この日は初回、8球オールストレートで三者凡退に打ち取るなど、前回登板の反省をしっかりと活かした。2回、3回も力強いストレートで、ヤクルト打線を完璧に封じた。
先発ローテ入り目指す
先発ローテーション入りを目指す田中晴は、昨年の秋季練習で「自分のストロングポイントであるストレートとセットとクイックともにクオリティを高くやっていくこと。あとは変化球、チェンジアップであったり新しいことを試したりしているので、自分にとっての自信のある変化球を見つけながらやっています」と課題を持って取り組んできたが、このオフは「一番はまっすぐフォークのところが自分のコンビネーションで一番仕上げたいとこです。セットとクイックともによくはなってるかなと思うので。あとはフォークのところも今日(2月4日の取材)やっと少しずついい感覚が掴めてきたので、自信を持って臨めているかなと思います」と課題克服、武器であるフォークを磨いてきた。
昨季一軍を経験したことで、「変化球が1つ自信を持っていつでも投げられる球を見つけないといけない」と感じたそうで、「そういったとこでフォークはやっとコントロールもついてきましたし、どんな場面でも使える球になってきてる。そこは1つ去年とは違うところかなと思います」と自信を見せる。
昨季は奪三振が春先課題だったと話していたが、奪三振に関しても「フォークもよくなってますし、今年は高めのまっすぐを使っていこうと思っています。あとスライダーのカウント球と空振り取りにいくスライダーと上がっています。チェンジアップは振り幅、いろんな組み合わせっていうのは去年よりも確実に上がっているので、そこは奪三振が上がると思います」と投球のバリエーションが増えたことで、奪三振増に期待が持てると考えている。
「まずはここでチャンスを掴んで開幕ローテーションに入ること。次に1年間一軍で投げ続けること。その時に2桁だったり、新人王だったり、そういったとこが狙えるレベルまで成長できたらいいかなと思います」。開幕先発ローテーションを目指し、アピールしていき、継続して結果を残した先に新人王が見えてくる。
取材・文=岩下雄太