ピート・クロー・アームストロング

 いよいよ大谷翔平(ドジャース)が、『MLB東京シリーズ2025』で凱旋を果たす。

 大谷が日本で“公式戦”に出場するのは、侍ジャパンの一員として3番・投手で先発出場した2023年3月のWBC準々決勝(対イタリア)以来、2年ぶり。日本ハム時代までさかのぼると、2017年以来、実に8年ぶりとなる。

 東京シリーズで出場が見込まれる日本人選手は大谷以外に4人。チームメートの山本由伸、佐々木朗希に加えて、カブスの鈴木誠也と今永昇太も日本のファンの前でその雄姿を披露する。 

 ただ日本人選手にとって“凱旋”の意味合いもある2試合だが、大事なレギュラーシーズンの試合であることに変わりはない。現地で観戦するファンにとってメジャー公式戦を生観戦する機会はそう多くはないだろう。日本人以外のメジャーリーガーもしっかり目に焼き付けておきたいところだ。

 そこで、日本人以外で注目すべき手を両チームから2人ずつ選んだ。まずはカブスからだ。

 カブスの1人目は「PCA」の愛称で知られるピート・クロウ=アームストロング。今月25日に23歳の誕生日を迎えるPCAは左投げ左打ちの中堅手で、2020年のドラフト会議でメッツに1巡目(全体19位)指名され、若手有望株の一人として常に注目されてきた。

 ドラフトから約1年後の21年7月にカブスへトレードで移籍すると、その後は順調に階段を駆け上がり、23年9月にメジャーデビュー。その年は14打数無安打に終わったが、2年目の昨季にレギュラー定着を果たした。

 昨季のPCAが残した成績は、123試合で打率.237、10本塁打、47打点、27盗塁。打撃面はやや確実性を欠いたが、美技連発の守備と常に全力疾走の走塁は攻守両面でチームに大きく貢献した。

 そして課題といわれている打撃も2年目を迎え、一気に花開きそうだ。

 現地11日(日本時間12日)まで行われた本土でのオープン戦で、PCAは10試合に出場し、打率.519(27打数14安打)、3本塁打、11打点、2盗塁をマーク。ドジャースとの開幕シリーズではおそらく下位の打順を務めることになりそうだが、チームの勝敗のカギを握る存在となるだろう。東京ドームを縦横無尽に駆け巡るPCAの全力プレーから目が離せない。

 注目すべき2人目は、第2戦で佐々木朗希との投げ合いが予想されている29歳のジャスティン・スティールだ。21年にメジャーデビューを飾った左腕は、3年目の23年にブレイクし、16勝を挙げた。しかし、昨季は24試合に先発してわずか5勝。防御率は前年と変わらなかったものの、不運な登板も多かった印象だ。

 それを引きずっているのか、今年のオープン戦は3試合に投げて防御率9.35と低調。特に来日前の最終登板となった11日のブルワーズ戦は、4回途中まで投げて、3本塁打、7失点と炎上し、不安を残した。

 気になる大谷との対決だが、レギュラーシーズンでは一度も対戦がない。メジャーでも指折りのグラウンドボールピッチャーが、どのような配球で大谷と対峙するかに注目だ。

 もちろんカブスにはPCAとスティール以外にも“ザ・メジャーリーガー”と呼べる役者がそろっている。ぜひ各選手の一挙手一投足を堪能してもらいたい。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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