「いい感じに投げられているかなと思います」。
ロッテの横山陸人は、開幕からここまでの投球についてこのように振り返る。4月3日のオリックス戦で0-0の6回に登板し2点を失ったが、他の3試合は無失点に抑えている。
今季初登板となった3月29日のソフトバンク戦、4-4の8回二死走者なしで山川穂高に対し、2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた縦に落ちるスライダーが良かった。
スライダーについて「去年から安定して投げられている球がスライダーだと思います。そこは自信を持って今のところ投げられていると思うので、良いのかなと思います」と話す。
フォークも「投げていても感じは悪くないですし、初登板の時に近藤さんにセンター前に打たれてしまったんですけど、そのフォークも全然自分の中では悪いフォークではなく、さすが近藤さんだなという感じの打たれ方だった」と好感触を掴んでおり、「これからもっともっと試合で使っていて、よくしていったり、バッターに意識させていければいいのかなと思います」とのことだ。
投球の軸になるストレートは「球質的には自分なりにしっかり投げられているんですけど、まだまだコントロールというところが西武戦ではできていなかったので、そこはもう一度見つめ直して、意識するところは意識していければいいかなと思います」と明かした。
7-1の8回からマウンドに上がり、1回を無失点に抑えた8日の西武戦は、14球中12球がストレートのパワーピッチング。ストレート主体だったのは、点差が開いていたことも関係しているのだろうかーー。
「点差が開いていたというのもありますし、ある程度点差が開いて勝っている状況で、ストレートを押していって、本当はストライク先行でいきたかったんですけど、ボールが増えてしまったので、そこは反省かなという感じです」。
8日の西武戦は7-1の8回から登板したが、今季初登板となった3月29日のソフトバンク戦は4-4の8回、3日のオリックス戦は0-0の6回、12日のソフトバンク戦は0-8の8回と、同点、勝ち試合、ビハインドゲームといろんな場面で投げている。
準備の難しさについて訊くと、「そこは特にないですね」とし、「常に投げる準備はできていますし、どんな場面でも1試合でも多くチームに貢献できればいいと思っているので、いつでも行ける準備はしているので特に難しいと感じないです」と、どの場面であっても“0”に抑えるつもりだ。
横山は昨季シーズン自己最多の43試合に登板し、防御率1.71と抜群の安定感を誇ったが、4月末に一軍登録抹消し1ヶ月半ファームで過ごす時期があった。今年1年間一軍で投げ抜くために必要なことについて「調子の波が激しいと思うので、そういうところはしっかり波を大きくしないように」と、好不調の波を小さくすることを誓う。
「なるべく調子の上げ下げがないように1年間やっていければ、しっかり投げ切ることができるのかなと思います」と横山。今季こそシーズン通して、ブルペンを支え、ここ数年毎年目標にしている50試合登板を達成したい。
取材・文=岩下雄太