ロッテは5日の楽天戦に1-2で敗れ、6連敗となった。
先発・田中晴也は3回に簡単に2アウトを奪ったが、中島大輔に左前打と盗塁で二塁に進まれ、1番・宗山塁にレフト前に適時打を浴び先制点を許す。打線は0-1の4回に無死満塁の好機を作るも、髙部瑛斗の遊撃併殺の間に三塁走者が生還した1点止まり。
1-1の5回にも二死満塁とするも、ソトが右飛に倒れ勝ち越すことができなかった。直後の6回表、田中晴は一死走者なしから小深田大翔に四球と盗塁、捕手・寺地隆成の二塁送球が悪送球となり三塁まで進まれてしまう。ここを踏ん張りたい田中晴だったが、浅村栄斗の遊野選の間に勝ち越しを許す。
田中晴は「先制点を取られてしまったことは反省点です。寺地と頑張ってイニングの失点を最少で切れたこと、ある程度ゲームは作れたと思う部分では良かったかもしれないですが、より完璧なピッチングというところでは今日は本当にチームを勝たせようという気持ちでマウンドに上がったので、まだもうちょっと出来たのかなと思います。そこは悔しいです」と6回・93球を投げ、2被安打、5奪三振、2与四球、2失点でマウンドを降りた。
1点を追う打線は毎回のように走者を賑わすもあと1本が出ず。特に1-2の8回は一死一、二塁と、楽天外野陣は前進守備を敷いていただけに、間を抜ければ一気に逆転の可能性もあったが、髙部瑛斗、代打・佐藤都志也の連続三振に倒れた。
マリーンズが本来やらなければならない“守り勝つ野球”、“足を使った攻撃”を楽天にやられてしまった格好だ。
◆ 今は我慢の時
ロッテは4月22日の週は、4勝1敗と勝ち越し、チームの勢いが上がっていくかと思われたが、4月29日のオリックス戦から6連敗中。4月29日のオリックス戦、5月2日のソフトバンク戦、4日のソフトバンク戦と勝たなければいけないゲームを勝ちきれなかったのは痛い。
ただ、ロッテはここ数年、好不調の波が大きく、大きな連敗をしたかと思えば、突如と連勝するケースが何度もあった。21年は開幕5連敗を喫し、当時も開幕から貧打に喘いだが、4月1日の楽天戦で初勝利すると引き分けを挟んで4連勝、4月17日のオリックス戦に勝利し借金を完済したこともあった。昨季も4月29日の楽天戦後に借金4まで膨れ上がったが、5月14日のオリックス戦から6月1日の阪神戦にかけて15試合連続で負けなかった。
投打が噛み合わない状況が続いているが、投手陣は比較的安定しており、一軍昇格を目指す投手も結果を残している。課題の野手陣もファームでは新人の立松由宇が3日と4日のヤクルト二軍戦でサードでスタメン出場し4日の試合では3安打、宮崎竜成も5日の西武二軍戦でプロ初本塁打を含む2安打、ムードメーカーの大下誠一郎はファームで打率.435、ユーティリティプレーヤーの石垣雅海が実戦復帰、外野手も愛斗が5日の西武二軍戦で2安打し打率.313、石川慎吾もファームで打率.380をマークする。
貧打、勝てるゲームを落とす、ミスの多さ、借金6とファンはネガティブな感情になってしまうが、今は我慢の時。20年以降の5年間で4度Aクラスに入っており、チーム力は間違いなく上がっている。このままズルズル終わっていくようなチームではなくなってきている。とにかく今は1つ1つ借金を返して、勝負の夏場に向けて戦える体制を整えていきたい。
文=岩下雄太