ロッテ・吉井監督(C)Kyodo News

 吉井理人監督率いるロッテが窮地に立たされている。

 先週末に行われた西武との3連戦で、まさかの3試合連続完封負けを喫するなど、直近10試合で1勝9敗の泥沼状態。借金の数は今季最多の「8」まで膨れ上がった。

 開幕前はソフトバンクや日本ハムとの優勝争いも期待されていただけに、SNSなどでは吉井監督に対する不満が充満。投打ともに精彩を欠く状況が続けば、“常勝軍団”化を目標に掲げた『Vision2025』が大失敗に終わる可能性も出てくるだろう。

 そんなロッテの低迷の一因となっているのが、守護神を務める益田直也の不振だ。

 通算250セーブにあと「7」まで迫って迎えた今季だったが、開幕から不安定な投球が続き、防御率は6点台に低迷。逆転サヨナラ負けを許した今月2日のソフトバンク戦を最後に二軍での調整を強いられている。

 ロッテ一筋で今季が14年目の益田もすでに35歳。ベテランと呼ばれる年齢に差し掛かっているが、チームとしても新たな守護神を育てる時期に来ているのかもしれない。

 ちなみに、35歳以上の現役選手は外国人選手を含めて12球団全体で45人いるが、そのうち実に8人がロッテに所属している(5月12日現在)。これは6人で並ぶ楽天と中日を抑えて両リーグ最多の数字である。

 今季は田中晴也や寺地隆成、藤原恭大らの活躍で、どちらかというと若手主体のイメージもあるロッテだが、実際はベテランも多く、世代交代に迫られている状況だ。ただ、巻き返しには、益田だけでなく、野手最年長の荻野貴司や投手最年長の美馬学らの貢献も今後必要になってくるだろう。

 そんなロッテの対極にいるのが、セ・リーグの首位を走る阪神だ。

 阪神のチーム最年長は西勇輝で34歳。つまり、35歳以上の選手が支配下に一人もいない。これは12球団でも阪神だけである。

 決してベテランが多いことが“悪”というわけではないが、ロッテと阪神の現状を比べると、若手中心の方が勢いに乗りやすい側面は間違いなくあるだろう。もしロッテがこのまま低迷すれば、より若手中心の起用にシフトしていくことが求められそうだ。

 一方の阪神も、混セが続けば、ベテラン不在がマイナス要因になってくる可能性も考えられる。2年前のように阪神が優勝するときは決まって独走することが多く、昨季のような混戦の年は詰めが甘くなるのが特徴でもある。シーズン後半に向けて、西のほか、33歳の梅野隆太郎、岩崎優、岩貞祐太あたりの奮起が求められる時期も来るだろう。

 選手の年齢構成において、対照的なロッテと阪神。それぞれの今後の戦い方にも要注目だ。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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