元プロ野球選手が講師を務める「JA全農WCBF少年野球教室 敦賀教室」が、5月24日（土）に福井県・敦賀市総合運動公園体育館にて開催。講師は阿波野秀幸さん（近鉄ＯＢ）、井口資仁さん（ロッテＯＢ）、里崎智也さん（ロッテＯＢ）、中畑清さん（巨人ＯＢ）が務め、投げる、捕る、打つ、走るなどの基本技術を、地元の少年野球チームに直接指導。さらに今回は、子ども達にも大人気で、多くのプロ野球選手からも知られる野球YouTubeチャンネル『トクサンTV』が潜入取材し、動画【3球団競合ドラ１…バファローズ大エースのハードシンカー！最多勝・奪三振王】にてレジェンド講師達が指導する貴重な様子が公開されました。
同教室は、野球を頑張る全国の子ども達に「野球の楽しさ」「食の大切さ」を伝え、応援する少年野球教室で、王貞治さんが理事長を務める一般財団法人世界少年野球推進財団（WCBF）が主催。さらに、さまざまなスポーツを「ニッポンの食」で応援するJA全農が特別協賛しています。
当日はあいにくの雨天で室内開催でしたが、子どもたちは元気いっぱいに体を動かし、天候に関係なく、野球を思いきり楽しんでいました。
守備やバッティングの基本などを指導した中畑さんは、鋭い眼差しで一人一人の動きをチェック。中畑さんが「足が止まってる！ 足が揃ってるぞ！」「ん～……逆足だな」など、厳しく指導すると緊張感が漂う場面もありましたが、上手いプレーを見つけると「完璧だ！ ナイスラン！」と全力で選手を褒めていました。
子ども達に鋭く指導する意図について、中畑さんは「教えなかったら、間違っていることを身につけちゃっている子がいるから、それを矯正するため。悪いクセを身につけたら、直すの大変だよ？『それが悪いんだ』ってことを教えられる指導者じゃなきゃいけないよね。ふざけていい時と、悪い時があるからさ、それもちゃんと教えないと」と説明。中畑さんの言葉には愛情と責任感がにじんでいて、悪いクセを放置せず、早い段階で正しい形を教えてあげたいという強い想いが込められていました。
バッティング指導では里崎さん、井口さんが実演する場面も。プロの美しいスイングと打球に、目を輝かせた子どもたちから「すごーい！」と大きな歓声が上がります。
守備講座では、華麗なベアハンドを披露した井口さん。基礎に加えて、プロが実戦で使っている捕球や送球を体感した子ども達は、より意欲的に練習に取り組んで印象的でした。
阿波野さんは投手を目指す子ども達に対し、「指の幅」に注目して指導。多くの子どもたちが指を広げすぎてボールを握っていることを指摘し、人差し指と中指の間にボールの中心がくるように握ることが大切である、と説明。難しそうな表情を浮かべる子どもに、「最初はなんだか不安定だし、投げにくいかもしれないけど慣れてくるんです。（指の幅が広すぎると）いつまでたってもボールが速くならないから」と優しくアドバイスしていました。
指導の中では、自分の投球フォームにおける歩幅を改めて確認させるなど、基本を見直す機会もつくり、丁寧に伝えていました。一人ひとりの動きを細かくチェックし、気になった点については選手本人に指摘するだけでなく、指導者である監督やコーチにも共有する場面も。チーム全体で改善できるよう心がけている様子でした。
同教室では選手の育成だけでなく、野球チームの指導者を対象とした講習会も行われ、ケガのリスクを予防する体の使い方などを指導。学童野球のコーチたちは熱心に耳を傾け、「昔ながらの指導」から脱却しようと、真剣な表情でメモを取ります。
さらに、保護者向けのスポーツ栄養教室も行われ、管理栄養士が体づくりの基本や運動時の栄養摂取、疲労回復のポイントなどを分かりやすく説明。成長期の子どもにとって、毎日の食事が身体をつくる土台であることを改めて実感できる内容で、家庭でできるサポートを学べる環境です。
なんと、参加者には豪華なお土産も用意されており、こちらも大好評でした。
子どもたちは、憧れの元プロ野球選手から直接アドバイスや励ましの言葉を受けたことで、自分のプレーに自信を持ち始め、「もっと上手くなりたい」「練習をがんばりたい」という意欲が一段と高まったように感じられました。体育館の中には、笑顔と真剣なまなざしが絶えず、大人も子どもも一緒になって野球の楽しさに夢中になっていました。
JA全農のXのアカウント「全農広報部スポーツ応援@zennoh_sports」にて、さまざまな取り組みを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
