ロッテの横山陸人は先発を経験し、再び一軍に戻ってきてからは、力感のないフォームで150キロを超えるストレートで相手打者をねじ伏せている。
「先発をやって自分が思ったより力まなくても球速とかも出ていましたし、バッターの反応もファウルが多かったり、フライアウトが多かったので、せっかく先発の経験をさせてもらったので、実際に中継ぎでもやらなきゃ意味がないと思うので、それを実践している感じです」。
横山は11日の西武戦、2-1の7回に登板し、先頭の外崎修汰を1ボール2ストライクから外角の152キロストレート見逃し三振に仕留めると、続く渡部聖弥を152キロのストレートで右飛、セデーニョに外角のスライダーを見極められ四球を与えたが、代打・山村崇嘉を151キロのストレートで中飛に打ち取り、1回を無失点に抑えた。これで横山は4試合連続無失点となった。
力感のないフォームでも150キロを超えるストレートを投げている。「力んでしまうとコントロールのばらつきが出てしまうので、そこをしっかりコントロールしながら、出せる範囲で球速を出していくというところで今は突き詰めてやっています。もっとコントロール、力感なく投げて球速がしっかり出るようにやっていければいいのかなと思います」。
力感のないフォームで投げる中で、打たれたら怖いなと思ったりすることはないのだろうかーー。
「もちろんめちゃめちゃありますね。力ない球がいくんじゃないかという思いもあるんですけど、そういうところはしっかり長打がないコース、高さを間違えないように投げている感じです」。
◆ イニングまたぎも
11日の西武戦は1イニングの登板だったが、5日のオリックス戦では2イニングを投げるなど、1イニングだけでなく、複数のイニングを投げる日もある。難しさはないのだろうかーー。
「だいたい試合展開でもう1イニング行きそうだなというのがわかるので、あらかじめ心の準備をしていますし、特に回またぎをするかと言って自分の投球を変えることもないです。球が2イニング目に悪くなるということもないので、そこは全然意識していないというか、なんとも思わず投げています」。
イニングまたぎでの登板の時は、1イニング目を投げ終わった後に、1回スイッチを切ったりするのだろうかーー。
「スイッチは切りますね。リラックスというか、いったん良かったなという感じで、はい。ベンチにいます」。
様々な役割を柔軟にこなす横山。「今やっているみたいにイニングまたぎもあるでしょうし、短いイニング、ワンポイントからのイニングまたぎも、もしかしたらあるのかなと思うので、そういうところは自分の中でも想定しながら、しっかり結果を出していければいいかなと思います」。状況や場面に応じて役割を果たし、スコアボードに“0”を並べていく。
取材・文=岩下雄太