ブルペンで投球練習するロッテ・小島和哉[撮影=岩下雄太]

 「モイネロと伊藤大海くんのピッチングを見て、まだまだというか、すごく見習う部分がすごくあった」。

 ロッテの小島和哉は、8月10日のソフトバンク・モイネロ、日本ハム・伊藤大海の両先発による投げ合いに刺激を受けた。

 この試合はモイネロが日本ハム打線を9回3安打13奪三振の完封勝利、一方の伊藤大海も敗戦投手となったが8回1失点の好投だった。

 「自分と能力は違いますし、各々良いところと悪いところあると思うんですけど、ピッチャーってそうだよねと見ていて感じたので、そうなれるように頑張りたいと思います」。

 モイネロと伊藤の投げ合いの中で、具体的に見習う部分はどういったところにあったのだろうかーー。

 「大事なところで結果を残せているのもそうですけど、攻めていく姿勢、それはインコースだけに問わず、すごく見ていていいな、すごいなと思ったので、ちょっと自分に当てはめてみて同じピッチングはできないですけど、いいところは盗めるようにしたいと思っています」。

◆ サブローコーチの助言

 小島は前回登板の8月9日のオリックス戦、5回2/3・114球を投げ、8被安打、1奪三振、4与四球、2失点の投球内容だった。

 前回登板で気になったのは。初回14球中10球、2回が20球中13球、3回も7球中6球が変化球と、“変化球主体”の投球だったこと。7月20日のオリックス戦では「投げる前に色々プラン考えていたんですけど、風が強くて変化球多めにしました」と、風用の投球で“変化球主体”だった。

 前回のオリックス戦も同じ理由だったのか訊くと、「対戦相手とか自分の状態とかを踏まえて、真っ直ぐ主体になってくれば自分の投球かなと思うんですけど」と返答。

 変化球がメインだったとはいえ、0-0の4回二死二塁で太田椋をストレート主体で2ボール2ストライクから6球目のインコース144キロストレートで二ゴロに打ち取るなど。得点圏でストレートを投げていた。

 「ブルペンであんまり良くなくて、投げていた中でよくなったら使おうと思っていて、あの辺からは投げミスが少ない球種だったので、フィニッシュに使うようには頭の中では考えていました」。

 太田を二ゴロに打ち取った球を含め、右打者のインコースを積極的に投げ込んでいた印象。「原点はアウトローだと思うんですけど、右バッターを抑えるにはすごく大事な球だと思うので、サブローさんにも試合終わってからもバッター目線のアドバイスをしてもらって、次ちょっと活かしたいなということが何個かあったので、はい」。

 サブローヘッドコーチから打者目線のアドバイス、モイネロと伊藤の投げ合いから感じとったことを、14時からのソフトバンク戦で発揮してみせる。

取材・文=岩下雄太

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