○ オリオールズ 4x-3 ドジャース ●
<現地時間9月6日 オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ>
ロサンゼルス・ドジャースが5連敗を喫し、3カード連続の負け越し。先発登板した山本由伸投手(27)は9回二死までノーヒット投球を展開するも、今季12勝目を挙げることはできなかった。
中5日で敵地マウンドに上がった山本は、7月末のトレード期限で加入の捕手ベン・ロートベットと初バッテリー。チームの連敗を阻止すべく、2イニング連続で三者凡退に封じる好発進を見せた。
ドジャース打線は3回表に一死二、三塁の好機を作り、大谷翔平の内野ゴロの間に1点を先制。山本は援護を貰った直後の3回裏、先頭から連続四球を与えて無死一、二塁とピンチを招くも、9番メイヨをカーブで空振り三振。続く1番ホリデーは初球で二ゴロ併殺に打ち取り、無失点で切り抜けた。
2番ジャクソンからの好打順だった4回裏を再び三者凡退。2点リードに広がった5回裏も2三振を奪うなど打者3人で斬り、勝利投手の権利を手にした。そのまま8回裏まで毎イニングの奪三振を記録しながらノーヒット投球を展開。一糸乱れぬテンポでスコアボードにゼロを並べ続けた。
そして、球数104球で9回裏のマウンドへ。先頭の8番アレックス・ジャクソンをスプリットで3球三振に仕留め、毎イニングの2桁奪三振をマーク。続く9番メイヨは初球で中飛に打ち取り、ノーヒットノーランまであと1人に迫った。しかし、1番ホリデーにカウント2-1から内角のカットボールを振り抜かれ、右越えの17号ソロを被弾。日本人史上3人目の大記録を寸前で阻止されてしまった。
この直後にデーブ・ロバーツ監督が交代を告げ、山本は監督、野手らとハグを交わし、敵地のスタンディングオベーションを受けながらマウンドを降りた。ところが、後を受けた右腕ブレーク・トライネンが2番ジェレミア・ジャクソンに二塁打を浴びると、そこから3者連続で四死球を与え、一死も奪えず降板。1点差、二死満塁という窮地で前日サヨナラ被弾の左腕タナー・スコットを投入したが、6番リベラにセンター前への2点適時打を許し、逆転サヨナラ負けを喫した。
この試合の山本は8回2/3、112球を投げて1被安打、2四球、10奪三振、1失点という投球で勝敗付かず。9回裏の111球目では今季最速となる球速98.2マイル(約158キロ)を計測するなど速球が冴え、2戦連続の2桁奪三振をマークした。ここまで27試合に先発して11勝8敗、防御率2.78を記録している。
また、「1番・指名打者」でフル出場した大谷は先制の打点を挙げるなど5打数1安打、1打点、1三振という内容。今季成績は打率.276、46本塁打、OPS.984となっている。