○ オリオールズ 4x-3 ドジャース ●
<現地時間9月6日 オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ>
ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸投手(27)が現地時間6日のオリオールズ戦に先発登板。9回二死までノーヒット投球を展開するも、日本人3人目の快挙達成はならず。ブルペン陣が逆転サヨナラ負けを喫し、今季12勝目もお預けとなった。
連敗を止めるべくマウンドに上がった山本は、新加入の捕手ベン・ロートベットと初バッテリー。2イニング連続三者凡退の好スタートを切ると、3回裏には連続四球で無死一、二塁のピンチを招くも、9番メイヨを空振り三振、1番ホリデーを二ゴロ併殺に打ち取って無失点。4回裏からは打者15人をパーフェクトに封じ、スコアボードにゼロを並べ続けた。
そして、球数104球で3点リードの9回裏に続投。先頭の8番アレックス・ジャクソンを3球三振に仕留め、続く9番メイヨは初球で中飛とし、ノーヒットノーランまであと1人に迫った。しかし、1番ホリデーにこの試合の112球目で右越えの17号ソロを浴び、大記録達成はならず。この直後にデーブ・ロバーツ監督がマウンドに向かい、山本は監督、野手とハグを交わして降板。敵地ボルティモアは山本を讃えるスタンディングオベーションに包まれた。
ところが、ドジャースは天国から地獄へ。右腕ブレーク・トライネンが2番ジェレミア・ジャクソンに二塁打を浴びると、そこから3者連続で四死球を与え、最後の一死を奪えず投手交代。1点差、二死満塁という窮地で前日サヨナラ被弾の左腕タナー・スコットを投入したが、6番リベラにセンター前への2点適時打を許し、逆転サヨナラ負けに終わった。
試合後、現地放送局のインタビューに応じた山本は、「試合に勝ちきれなかったのはやっぱりすごく悔しい。チームもすごい苦しい状況ではありますけど、なんとか全員で戦っていって、残りの試合を一つでも多く勝っていけたらなと思います」とコメント。被本塁打の場面については、「良いコースには行ってましたけど、ちょうどカットボールにタイミングが合ってしまったというか。はい、そんな感じです」と淡々と答えた。
また、ロバーツ監督は「由伸はファンタスティックだった。そのパフォーマンスを台無しにしてしまった」と嘆き。敗戦投手となったトライネンは「言葉が無い。プロとして働いている以上、最低限ストライクを投げなければならない。それが出来なかった。ヤマは私が今まで見てきた中で最高の投球をしていたが、それを無駄にしてしまった」と落胆を隠せない様子だった。
敗れたドジャースは5連敗となり、現地7日の敵地3戦目を残して3カード連続の負け越しが決定。同日の試合に地区2位パドレスが勝利したため、その差が1ゲームに縮まっている。