ロッテの育成ドラフト3位・長島幸佑(富士大)は、4月4日のDeNA二軍戦でファーム公式戦デビューを果たすと、ここまで8試合に登板している。
プロ初登板となったDeNA二軍戦での投球について「自分で焦ってしまった部分があって、まだまだ実戦不足なので、もっと試合で経験を積んでやっていけたらなと思います」と反省。それでも、3-12の6回二死三塁で関根大気を1ボール1ストライクから空振りを奪った3球目の134キロのフォークは良かった。
「フォークは結構ブルペンでも投げて、試合でも空振りが取れているので自信を持ってもいい球かなと思います」。
6月14日の楽天二軍戦以降は、「より二段モーションで、勢いの活かせるようなフォームにしました」と投球フォームを変更。150キロを超えるストレートも増えた。その要因について長嶋は「スピードというよりも軌道を意識していて、より打たれにくい角度だったりを求めているので、それに伴って球速がついてきたので良いことかなと思います」と明かした。
変化球に関しては、昨年12月に行われた新入団選手発表会で、「真っ直ぐとカットボール、ツーシームもなんですけど、芯をずらして当てさせたくないという時はカーブ、フォーク、落差の大きい球で勝負しています」と話していたが、現在は「フォークの他にももう1球種あればいいなというところでカーブを取り組んでいます。フォークも決められるところを決めないと意味がないので、同時進行でやっています」とのことだ。
9月12日のオイシックス戦では1-6の2回に登板し、2回・24球を投げ、許した安打は内野安打による1本のみで、フォークで2つの三振を奪うなど、無失点に抑えた。
ここまで登板8試合は全てリリーフでのマウンド。「同じタイプの中継ぎのピッチャーを参考にさせていただいて、どういうボール投げていて、どういうところに力が入っているかを見させてもらっています」と、将来はリリーフで勝負したい考えを持つ。
リリーフで抑えるために、「マウンドに行くまでの準備をしっかりしようというので、そこは毎日同じメニューをやって、変わらないパフォーマンスを出せるように意識してやっています」と、“準備”に力を入れる。
◆ 体づくり
体づくりは、「(4月20日取材時点で)体重で言うと4、5キロは増えて、今は動きにくいんですけど、そこから絞っていい作業があるので、球の力強さは増したかなと思います」と好感触を掴んでいたが、現在は「今は増やしすぎたので、1回しぼって2キロくらい落としているところです。それに応じて球のキレが良くなってきたりがあるんですけど、結果として出ていないので、結果を出せるようにと考えています」と、9月9日の取材時点で体重は94キロ。理想は「93キロくらいで、体脂肪は15%くらい行ければいいかなと思います」とのことだ。
また、「体重面であったり、しっかり絞るところはしぼって、上から差した時にバッターに打たれないというか、より伸びているように見せられるようなストレートを研究しています」と、日々のトレーニングではどう自分が成長できるか考えて行っている。
シーズンも残りわずか。「来季に繋がるような投球だったり、それを結果で示せるようにやっていきたいと思います」。結果にこだわっていく。
取材・文=岩下雄太