◆ 繋ぎの役割
ロッテの友杉篤輝は20日の日本ハム戦、下位から上位に繋げる役割を果たした。
『8番・ショート』でスタメン出場した友杉は、2-7の5回の第2打席、日本ハム先発・達孝太が2ボール2ストライクから投じたストレートを捉え、右中間を破る二塁打でチャンスメイク。続く小川龍成がセンター前に運び、1番・西川史礁の右中間を破る当たりで三塁走者の友杉は3点目のホームを踏んだ。
8番や9番の打順で出場することの多い友杉は、同日の日本ハム戦のようにイニングの先頭打者として出塁し、上位に繋げる役割が求められる。
友杉は上位に繋げる役割を「できていないことが多いと思います」と反省するも、「出塁なんですけど、コンスタントに打つことができなければ、相手バッテリーのボール球が出てこないと自分は思っているので、まずはボール球を投げてもらえるようなバッティングをすることが大事かなと思います」と、イニングの先頭打者で打席に立つ際の意識について語る。
◆ 長打
この日二塁打を放ったように、8月31日のソフトバンク戦で、「遂に出ちゃいました。カウントも3ー1だったので真っ直ぐだけ狙ってしっかり振りに行くことができました。プロ野球生活で1本ぐらい打ちたいなと思っていたので良かったです」と、3-1の4回一死走者なしの第2打席、木村光が3ボール1ストライクから投じた5球目の150キロストレートをレフトへプロ初本塁打。8月は4本の二塁打を放つなど、長打も増えてきている。
ポイントを前にして打つようになった5月は月間打率.311と調子を上げたが、取り組んできたことが形になり、自然と長打も出るようになってきたのだろうかーー。
「そうですね、強い打球がいくようになりました。(長打が)増えればいいんですけど、まずは率よく打つことなので、そこは意識してやっていきたいと思います」。
◆ 送りバント
攻撃面ではチャンスメイクするだけでなく、送りバントで走者を進めて上位に繋げることも重要になってくる。ここまで滝澤夏央(西武)の22犠打に次ぐ、リーグ2位の19犠打をマーク。
「9番で出ることも多くて、しっかり送れるようにというのは意識してやっています」。
今季ここまで21度犠打を試みて失敗はわずかに2度。3月29日のソフトバンク戦で今季初犠打を決めてから8月24日の西武戦で犠打失敗するまで、18回連続で犠打成功させている。
20日の日本ハム戦、4-7の6回無死満塁のチャンスで回ってきた第3打席、宮西尚生が2ボール1ストライクから投じた129キロのチェンジアップを打ちにいき二飛に倒れるなど、得点圏打率.193と課題もある。広い守備範囲、送りバント、1つ先を狙った走塁などで、チームに貢献している。
「こういう状況ですけど、毎日勝つことを目標にチーム全体やっているので、それに貢献できるようにやっていきたいです」。残り試合も全力でプレーしていく。
取材・文=岩下雄太