○ ロッテ 3 - 0 日本ハム ●
<25回戦・ZOZOマリン>
「あと1試合しかないので、勝てるように。勝ちを持って来れる可能性が高くなるようなピッチングをしたいと思います」。
2日の取材でこのように話していたロッテの種市篤暉は4日の日本ハム戦、シーズン最後の登板で5回・78球を投げ、1被安打、7奪三振、2与四球、無失点に抑え、9勝目を手にした。まさに“有言実行”の働きだった。
この日は追い込んでからのフォークを見送られる場面もあったが、0-0の2回は先頭の石井一成を3ボール2ストライクから6球目の152キロストレートで空振り三振、0-0の2回二死走者なしで奈良間大己を3ボール2ストライクから153キロのストレートで空振り三振、0-0の3回も先頭の田宮裕涼を2ボール2ストライクから152キロのストレートで空振り三振に仕留めた。
種市は「最近フォークの状態があまり良くないので、今日もそうですけど、その中でフォークボールのイメージがついている中で真っ直ぐを選択して三振を取れていたのは、そこが良かったかなと思います」と振り返った。
この日は試合前から5イニングと決まっていたこともあり5回で降板となったが、吉井理人監督は試合後、「1-0だったので6回いくかといったら、もういいですといったので、今日は5回まででした」と5回で降板した理由を明かし、投球については「今日も良かったですね」と絶賛した。
種市は今季24試合・160回2/3を投げ、9勝8敗、160回2/3、161奪三振、防御率2.63。投球回数、奪三振はシーズン自己最多で、防御率も規定投球回に到達したシーズンは最も良い数字だった。
報道陣の囲み取材が終わった後、ロッカーに戻る種市の背中は非常に頼もしく、大きく見えた。来季はシーズン通して安定した投球を披露し、長いイニングを投げ、貯金を多く作って欲しい。
取材・文=岩下雄太