ロッテの秋季練習が9日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。
藤原恭大は昨年の秋季練習では、インコースの球をセンターから逆方向に大きい打球を打つ意識で取り組み、今年のシーズン中の試合前の打撃練習でもセンターから反対方向を中心に打っていた。この秋季練習2日間の打撃練習を見ると、引っ張った当たりが多い。
藤原は「監督に確率よくホームランを打つようにしようと言われているので、引っ張ってホームラン打てる角度、ホームランを打てるボールを見極めながらやっています」と説明した。
これまで“自分のスイングをすれば、長打が打てる”と話してきた。そこに関しては「調子が良い時は今年も長打が打てていましたし、あると思いますけど、逆方向を意識してずっと打っていましたし、ポテンヒット、渋いヒットが出るような打ち方をしていました。シーズンはそんな感じでやっていましたけど、この秋から長打が基本的になるようなスイングを心がけてやっています」と、長打力アップを目指す。
話を聞いていると、これまで取り組んできたことにプラスアルファというよりも、長打を狙うスタイルに変更していく考えを持っているように見える。藤原は「今のところはそうだと思います」とキッパリ。
来年の春季キャンプ、オープン戦で投手と対戦する中で、微調整する可能性もあるのか問うと、藤原は「そうですね、実戦の球でやっていくうちにまとまってくるので、このオフシーズンはそういう形でやっていきます」と現時点での考えをまとめた。
◆ 友杉「全部一生懸命にやっていきたい」
藤原と同学年の友杉篤輝は、昨年の秋は打撃も守備も右足を意識して取り組んできたが、今年の秋も継続しながら、「今年の反省もこれからデータとかを見ながら、そこを意識してやっていきたいと思います」とのこと。
秋季練習で伸ばしていきたいところについては「全部ですけど、バッティングもたくさん振らないといけないですし、守備も走塁もやることがいっぱい。サブローさんも練習量とおっしゃっていたので、そこは全部一生懸命やりたいと思います」と走攻守のレベルアップを誓った。
◆ 澤田「色々と精度を上げられるように」
澤田圭佑は昨年の秋季練習でスライダーを意欲的に取り組み、今季は投球を支える大事な球種になった。
この秋は「今年は全部、色々と精度上げられるように全部やっていこうかなと思います」と話す。その中で、フォークは130キロ台の球速帯で基本的に投げていたが、9月14日の楽天戦では、ボイトに1ボール1ストライクからの3球目に122キロだった。「高さを間違えたくないから遅くなっているんですよ。本当はスピードを出したいんですけど、腕振って高めに抜けるのを嫌がって遅くなっている感じですかね」と、9月28日の取材でその原因を教えてくれた。
フォークのスピードについて改めて聞くと、澤田は「この秋の課題でもあるし、来年以降の課題でもあると思うので、速くて落ちる。そこを目指して頑張ります」と意気込んだ。
取材・文=岩下雄太