巨人の阿部慎之助監督が10日、本日開幕する『2025 JERA クライマックスシリーズ セ』のファーストステージの前日会見に臨み、下剋上への意気込みを語った。
「今年は3位からということで、怖いものはないと思ってます」と真剣な表情で第一声。「とにかく現有戦力で、そして完全アウェイのこの横浜スタジアムで思いっきりぶつかって、全国の野球ファンの皆様に夢と感動、そしてワクワクさせる試合をできたらなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします」と静かな口調のなかにも、闘志を感じさせるコメントを発した。
同席した大城卓三も「自分たちはチャレンジャーの気持ちで、明日から熱い、いい試合をしていきたいと思います」と監督同様、這い上がっていく意気込みを示した。
また明日の先発には山﨑伊織を使命。「ウチの勝ち頭なので、もう先陣切っていくしかないのでね。頑張ってもらいます」と11勝を挙げ、対DeNAにも4勝1敗のキラーに大事な初戦を託す。短期決戦となることで、対戦相手の三浦監督が「先制点が大きい」との発言を踏まえ「僕も一緒になってしまうんですけどね。とにかく先制点。初戦の先制点ってのは短期決戦では大きいですし、それをどっちが取ってゲームを進められるかが1番重要かなと思います」と相手よりも先に得点することが重要と説いた。
今日から始まる頂への戦い。「キーマンは全員。とにかくベンチ入りしてる全員がキーマンになってほしいなっていうのは思ってますし、こういう短期決戦は1本出たらの乗る選手もいます。そういう誰が見てもわかるようなキーマンが出てきて、勝ち抜いて、タイガースに挑戦したいなと思います」と言葉に力を込めた阿部監督。巨人史上初の下剋上へ向け、捕手として磨いた頭脳をフル回転していく。
取材・文・写真:萩原孝弘