ロッテの秋季練習が13日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。
今季2022年以来3年ぶりに100試合以上に出場し、打率.286、2本塁打、34打点、20盗塁の成績を残した髙部瑛斗はこの秋、「まず体の部分ですね。体を強くしなきゃいけないので、どれくらいの能力があるのか把握して、まずは自分の限界を知って、疲れた中で自分の体が動くのかとか、自分の動き、疲れた時にこういう動きになるなとかも考えながら。きついなりに考えてやりたいと思います」と、厳しい練習の中で自分の限界点を知ろうと練習に励む。
昨年は9月26日に『右膝二分膝蓋骨骨片切除術及び右大腿外骨腫切除術』を受けたこともあり、この時期はリハビリ組だった。「怪我して、体が万全じゃなくて動きにくさとかもあったので、そういうのも少しずつ払拭していけたらなと思っています」。
近年は故障で離脱することが多かったが、今季はシーズン途中にファーム落ちはあったものの、1年通して大きな故障なく戦い抜くことができた。「1年間怪我せずできたのは自分の中でもプラスですし、目標にしていたので、良いんですけど」としながらも、「結果が伴っていない。もっと結果を出せるように。悔しさの方が大きいですね」と悔しがった。
◆ 愛斗、ブレずに長打にこだわる
髙部と同学年の愛斗は昨年の秋季練習で、ウエイトトレーニング、チーム方針でセンターから逆方向に打つことに力を入れていたが、この秋は「自主トレから(楽天の)浅村(栄斗)さんにバッティングを教えてもらって、教えてもらったことを自分の形にできるようにやっています」とのことだ。
今季に向けては“長打にこだわり”バットを振ってきた。「そこしか見ていない感じですかね。長打にこだわるのは変わらないというか、長打を打つための形、フォームづくりをやっています」。
シーズン中の打撃練習からノーステップ打法で打ったり、反対方向に打ったりというのも、長打を打つ準備のひとつなのだろうかーー。
「そうですね、引っ張ってホームランは誰でも打てるので、浅村さんの特徴として右方向に長打が出る。引っ張ったら高確率にホームランになるというのが最終形態だと思うので、そこを目指して、こう打ったら、いい感じにボールに入れる、飛ぶなというのを考えながらやっている感じですね」。
◆ 上田「全部の面でまだまだ足りない」
上田希由翔はプロ2年目の今季、昨季の21試合を上回る66試合に出場して、プロ初本塁打を含む3本塁打、20打点、打率.211の成績を残した。
今年1年について「まだそこまで振り返れていないですけど、良いところも悪いところも出ましたし、1年間怪我せずゲームに参加し続けられたのは良かった点かなと思います」と振り返った。
昨季よりも出場が多かったことで、一軍の試合を通して感じたことはあったのだろうかーー。
「全部の面でまだまだ足りないなと感じます。それはちょっと今データを出してもらっていますし、おいおい自分で整理しながら考えていければいいなと思います」。
秋季練習では「まだレベルとしてもまだまだなので、走塁、守備、バッティングにおいて、しっかり成長していきたいと思います」と決意し、「打率も実際満足のいくような結果ではなかったので、打率を上げるために、どうしたらいいか考えながら、その中で長打を出していけるように考えてやっていけたらいいなと思います」と誓った。
取材・文=岩下雄太