個別練習の合間素振りで確認するロッテ・藤原恭大(撮影=岩下雄太)※撮影日25年10月18日

 ロッテの都城秋季キャンプが29日にいよいよ始まる。

 今季プロ7年目にして自身初の規定打席に到達した藤原恭大は、ZOZOマリンスタジアムで行われていた秋季練習から「この秋から長打が基本的になるようなスイングを心がけてやっています」と“長打”を狙う打撃スタイルに着手。

 秋季練習の終盤ではライトへ引っ張った打球も増え、「感覚はすごく良くなっています」と手応えを掴み秋季キャンプを迎える。秋季キャンプでは「ハードな練習になると思うので、まずは練習についていけるようにしっかりやっていきたいと思います」と意気込んだ。

 寺地隆成は今季、『マイナビオールスターゲーム2025』に出場するなど、高卒2年目とは思えない打撃技術で自身初の規定打席に到達。秋季練習では個別の打撃練習後に、「自分が一番下手ですし、来年(新人が)入ってきますし、うかうかしている状態の立場ではないと思うので、今やっといて損はないと思いますし、自分のためだと思ってやっているので、そこはしっかりついていけるように頑張ります」と江村直也コーチと連日守備練習を行った。秋季キャンプでも、自身を鍛えていく。

 攻守に存在感を放った小川龍成は打撃では「9月に新しい型のバットを作って、秋季練習、キャンプで試す良い機会かなと思っているので、少し多めにというか、そっちのバットでやっています」と新しいバットを試していくつもり。守備では「秋とオフシーズンは基本の基礎のところを練習できると思うので、基本的なことをしっかり数をこなして、また一段と守備が上手くなるようにという意識でやっています」と語った。

 今季は1年間大きな故障なく戦い抜いた髙部瑛斗は「まず体の部分ですね。体を強くしなきゃいけないので、どれくらいの能力があるのか把握して、まずは自分の限界を知って、疲れた中で自分の体が動くのかとか、自分の動き、疲れた時にこういう動きになるなとかも考えながら。きついなりに考えてやりたいと思います」と、とにかく自分の体をいじめ、自分の限界点を知るつもりだ。

 レギュラーを狙う上田希由翔は「レベルとしてもまだまだなので、走塁、守備、バッティングにおいて、しっかり成長していきたいと思いますし、打率も実際満足のいくような結果ではなかったので、打率を上げるために、どうしたらいいか考えながら、その中で長打を出していけるように考えてやっていけたらいいなと思います」とレベルアップを誓う。

 投手陣では益田直也、石川柊太、小島和哉、種市篤暉といった主力組も参加する。ロッテのベテランといえば、これまで秋季練習に参加することがあまり多くなかった。その中で、FAで今季から加入した石川は「今年の成績見ても、そんなに休んでいられないのは当たり前。野球人生が終わってから休めばいいことですし、マリーンズ1年目というところで、いろんな意味でやらない理由、来ない理由はないのかなというところ」と秋季練習に参加し、「ポジティブに秋季練習、キャンプは取り組むつもりでいたので、環境がここなのか、自分でやるだけなので、何も変わらないのかな」と29日から始まる秋季キャンプにも参加する。

 サブロー監督は8日に行われた監督就任会見で「秋、春は厳しいキャンプになると思います」と予告。まずは地獄のキャンプ第1章となる秋季キャンプがいよいよ幕を開ける。

取材・文=岩下雄太

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