1998年世代を代表する投手のドジャース・山本由伸

 ドジャースの山本由伸はブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)で3勝をマークし、球団史上初となるWS連覇に大きく貢献。自身も日本人選手では2009年の松井秀喜氏(ヤンキース)以来となる2人目のWSMVPに輝いた。

 山本は98年8月17日生の“98年世代”。この世代は、投手陣が人材宝庫の世代。高校時代“高校BIG4”と呼ばれ、その一人だった今井達也(西武)は24年に最多奪三振のタイトルを獲得し、3年連続2桁勝利をマークするライオンズのエースだ。

 同じく“高校BIG4”の藤平尚真(楽天)は、プロ入り後、悔しいシーズンが続いていたが、昨季47試合に登板しブレイク。同年のシーズン終了後にプレミア12の日本代表に選出された。今季は春先ピリッとしない登板が多かったが、7月11日のソフトバンク戦から29試合連続無失点でシーズン終了。62試合に登板して、2勝2敗21ホールド12セーブ、防御率2.11と楽天のブルペンには欠かせない存在となった。

 高卒でのプロ入り組では、才木浩人(阪神)が最優秀防御率(1.55)のタイトルを獲得、種市篤暉(ロッテ)が9・10月のパ・リーグ月間MVPに輝けば、藤嶋健人(中日)は今季プロ入り後自己最多の60試合に登板するなど、現在4年連続50試合登板中。

 大卒組では村上頌樹(阪神)が今季最多勝(14)、最多奪三振(144)、最高勝率(.778)と投手三冠、山﨑伊織(巨人)が3年連続2桁勝利、森浦大輔(広島)がシーズン自己最多の60試合に登板し、シーズン終盤にはクローザーを任された。

 社会人からのプロ入り組では、高野脩汰(ロッテ)がロングリリーフを中心に投げていたが、シーズン終盤に勝ち試合を任されるなどシーズン自己最多の37試合に登板した。

 そのほかには、河野竜生(日本ハム)、山﨑颯一郎(オリックス)、早川隆久(楽天)、鈴木昭汰(ロッテ)、入江大生(DeNA)、木澤尚文(ヤクルト)などがいる。

 また野手でも牧秀悟(DeNA)、佐藤輝明(阪神)、細川成也(中日)、坂倉将吾(広島)、山本祐大(DeNA)といった選手たちがいる。

 1998年といえば、“松坂世代”の松坂大輔氏が横浜高で甲子園春夏連覇を達成した。松坂という圧倒的だった投手が甲子園で活躍した年に生まれた投手たちが、活躍しているのも何かの“縁”なのだろうかーー。

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