広島のエレフリス・モンテロ(左)とサンドロ・ファビアン

 広島は22日、サンドロ・ファビアンとエレフリス・モンテロの来季契約を結んだと発表した。ファンにとっては、嬉しいニュースが飛び込んできたと言ってもいいだろう。

 近年は獲得した外国人野手がなかなか機能せず、“打線”という部分ではかなり苦しんでいた。そんな中で、今季加入したファビアンとモンテロの両外国人の働きは非常に素晴らしかった。

 ファビアンはオープン戦こそ打率.163と苦しんだが、シーズンが開幕するとオープン戦の成績が嘘だったかのように打ちまくった。6月終了時点で打率.317、10本塁打、40打点と広島打線を引っ張った。

 7月は月間打率.149と落ち込んだが、8月は月間打率.296、4本塁打、11打点と復調。最終的には138試合に出場して、打率.276、17本塁打、65打点の成績を残し、本塁打、打点はチームトップの数字だった。

 一方のモンテロはオープン戦の打率.333と好成績を残し開幕を迎えたが、開幕直後に故障で離脱。5月に復帰すると、5月は月間打率.300、1本塁打、8打点、長打はなかなか出なかったが、6月も月間打率.262、7月も月間打率.273をマークした。8月は月間打率.271、6本塁打、19打点とポイントゲッターとして機能した。9月は月間打率.183と低迷したが、打率.255、9本塁打、41打点の成績で終えた。

 広島打線は首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得した小園海斗、チーム2位の11本塁打、62打点をマークした末包昇大、今季は打撃不振に苦しんだが坂倉将吾、さらには今季規定打席に届かなかったものの、打率.282、9本塁打、33打点とブレイクした中村奨成がいる。ここに若手野手の台頭、秋山翔吾、菊池涼介といったベテランの復活もあれば、打線は厚みを増していく。

 ライバル球団も研究することが予想され、来季も今季と同じような活躍ができるかは未知数な部分はあるが、ファビアン、モンテロが打線にいるのといないとでは、大きく変わってくる。打線を課題にするチームの中で、ファビアン、モンテロの残留は来季に向けて明るい材料といえそうだ。

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