ロッテドラフト5位・冨士隼斗(撮影=岩下雄太)

 「ZOZOマリンスタジアムで投げ合いロッテファンのすごい応援で弟を圧倒し、勝利投手になります!」。

 ロッテのドラフト5位・冨士隼斗(日本通運)は、弟で西武の育成・冨士大和と一軍の舞台で投げ合い、勝利することを誓った。

 入団が決まってから富士は弟・大和と連絡をとったそうで、「おめでとうというところと、自分も早く支配下上がって兄弟対決できるようにという話はしました」とのこと。「弟は早く支配下に上がって自分と対決できるように。弟には身長で負けているので、それ以外で負けないように頑張りたいと思います」と意気込んだ。

◆ DeNA戦で自信

 冨士は大宮東高、平成国際大、日本通運を経て、ロッテからドラフト5位指名された。社会人時代の2年間で「制球力が大学の時は悪かったので、制球力。変化球のコントロールを社会人ではこだわってやっていました」と制球力の向上を図った。

 今年10月8日には横浜スタジアムで行われたDeNAとの練習試合に先発。DeNAは巨人とのCSファーストステージ前ということもあり、牧秀悟、佐野恵太、筒香嘉智といった主力メンバーが出場していた。その中で、冨士は「少し自信にもなりましたし、とてもいい経験をさせていただいたなという気持ちがあります」と、DeNA打線を5回2失点に抑えた。

 「バッターボックスの立っている時のオーラ、バッターの構えの対応の仕方というのは、全然違うと感じました」とプロとアマチュアの打者の違いを肌で体感。

 「まっすぐを少し初回とか投げて、どこまで自分のまっすぐが通用するかなというところもあったんですけど、少しファウルが取れたりしたので、精度というところを上げていければ、少し通用するかなというのはあります」と、本気モードのDeNA打線を5回2失点に抑えたことが自信になった。

 右バッターのインコースのスライダーが良い。スライダーに関して、「自信を持って投げている部分もあるので、プロ入る前のDeNAとの練習試合があったんですけど、結構いい感じで投げられたので、そこは自信を持っています」と話した。

 また、来季から本拠地となるZOZOマリンスタジアムでの登板も経験済み。「今年投げることができて、とてもいい経験ができましたし、とても投げやすかった球場です。そこで自分の良いピッチングができました。良いイメージで終わっているので、プロに入ってからもそのイメージで投げられたらなと思っています」。

 プロ1年目の来季に向け、「開幕一軍を目指してやるのと、弟が支配下に上がったら、弟と投げ合って勝ちたいなと思います」とキッパリ。一軍の舞台で弟と投げ合うことを今から心待ちにしている。

▼ 冨士隼斗

背番号:46

生年月日:2002年3月10日生

守備位置:投手

身長 / 体重:180センチ / 86キロ

投 / 打:右 / 右

経歴:大宮東高-平成国際大-日本通運-ロッテ(ドラフト5位)

取材・文=岩下雄太

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