現役ドラフトが9日に開催されたが、今年の特徴のひとつとして、昨年の現役ドラフトで0だった“外野手登録”の選手が6人指名されたこと。
オリックス・茶野篤政は西武へ、西武・平沼翔太はオリックスへ“トレード”のような形の移籍となるなど、中日・濱将乃介がDeNA、ヤクルト・濱田太貴が阪神、ソフトバンク・佐藤直樹が楽天、阪神・井上広大がロッテへ移籍することになった。そのうち、左打者は茶野、平沼、濱の3人、右打者は濱田、佐藤、井上の3人だった。
過去に現役ドラフトをきっかけにブレイクした外野手を見ると、22年の現役ドラフトでDeNAから中日に移籍した細川成也がそうだろう。細川はDeNA時代、1年目からプロ初本塁打を放つなど、長年将来の長距離砲として期待されたが、思うような結果を残せず。中日に移籍すると、今季まで3年連続20本塁打と、チームの中心選手へと成長した。
“長距離砲候補”でいえば、阪神・濱田、ロッテ・井上の2人も当てはまる。濱田はヤクルト時代の22年に6本塁打放ったことがあるが、なかなか殻を破ることができなかった。井上も昨季ファームの首位打者に輝いたが、今季は一軍での出場試合数はわずかに1。新天地となるロッテ・サブロー監督は井上について「長打はウチには足りない部分でもあるのでおおいに期待をしています」とコメント。
楽天に移籍する佐藤直樹も今季シーズン自己最多の104試合に出場しており、楽天で外野のレギュラーを一気に掴む可能性を持っている。
“左打者”の茶野は今季3試合の出場にとどまったが、ファームで116試合に出場して、打率.288、21打点、28盗塁と結果を残しており、西川愛也、桑原将志の2人がレギュラー確定的な状況の中、レギュラーを掴むのは至難の業だが、何が起こるかわからないのがプロ野球。アピール次第ではレギュラーの可能性もある。
6人の外野手は、この現役ドラフトをきっかけにしたい。