DeNA・石田裕太郎、相川亮二監督、度会隆輝(写真:萩原孝弘)

 DeNAは25日、「2026初春の集い」を横浜のレジャー施設『八景島シーパラダイス』で実施した。新年最初の球団公式イベントとして開催されたこの日は、2026年シーズンに向けた新ユニフォームやチームのスローガンが示されるとともに、監督・選手とファンが年明けに初めて顔を合わせる“集いの場”となった。

 年々イベントの規模拡大に力を入れているDeNAだが、今回の「初春の集い」には、これまで以上に明確な意図が込められていた。

☆スケールアップした発表会

 スペシャルイベントとしての発表会はこれまでも行われてきたが、近年のホーム、ビジターの新ユニフォーム発表という観点では、2023年にブルク横浜で新ホームユニフォーム発表会を実施したのが大きな転機となった。以降、毎年1月にユニフォーム発表イベントを行う流れが定着している。

 その背景には、シーズン中の観客動員数の推移からも見て取れるように、球団を応援するファン、そして興味を持つ層が年々拡大しているという実感がある。

 「そうした人たちに少しでも多く参加してもらいたい、また遠方に住むファンにもメディアやSNSを通じて話題を届けたい」。その思いから、イベント規模の拡大や話題性を生む演出づくりに、より一層注力するようになったと明かす。

 また今回のイベントで特徴的なのが、「発表会」ではなく「初春の集い」という名称だ。この時期の開催は、新しい年を迎えて初めてファンを迎える機会であり、キャンプイン、オープン戦、そして開幕へと続くシーズンの起点となる重要なタイミングでもある。だからこそ「球団から一方的に情報を届ける場ではなく、監督・選手とファンが年明けに初めて集う場所として実施することで、球団とファンのコミュニケーションの場であるというイベントの立ち位置を明確にしたかった」との狙いがある。

 また、他のイベントとの差別化を図る意味でも、新年らしさや“和”を感じられるネーミングにこだわった点もポイントだ。「単なる情報発信の場ではなく、シーズンの始まりをともに祝う場としての意味合い」も込められている。

☆八景島シーパラダイス開催に込めた「体験価値」

 開催地に『八景島シーパラダイス』が選ばれたのも、こうした考え方の延長線上にある。新年最初の球団公式イベントとして、来場したファンにどんな体験価値を提供できるかを最優先に、会場選定が行われた。「イベント中の時間だけでなく、時間をかけて足を運ぶ以上、その前後の時間も含めて楽しんでほしい。老若男女、幅広い世代に「会場に来て良かった」と感じてもらいたい」。そうした思いから、横浜を代表する複合型レジャー施設での開催が決まった。

 当日は、選手の登場曲や球団歌を使用したイルカのパフォーマンス、スローガン発表時のシロイルカによる演出など、八景島シーパラダイスならではの、この日しか見られない演出が次々と披露された。野球とレジャー施設の特色が融合した空間は、会場に訪れたファンにとって印象的なひとときとなった。

 さらに、ユニフォーム付きチケットを購入した来場者には「初春の集い限定ワッペン」をプレゼント。イベント当日限定のSNSキャンペーンも展開されるなど、球団はとことん「当日の体験価値」にこだわった施策を用意した。

☆新体制を象徴する若き登壇者たち

 2026年シーズンは、相川新監督のもとで新たなスタートを切る。今回は、三浦前監督体制で築いてきたものを継承しつつも、新しいベイスターズへと生まれ変わる姿を表現するため、若くエネルギッシュな度会隆輝と石田裕太郎が登壇した。「年男であることに加え、プロ入り前から神奈川県に縁があり、八景島シーパラダイスにも来場経験があるなど、会場との親和性も高い選手ですから」との理由からフレッシュな2人をピックアップしたと告白した。トークで度会は「動物好きなのでよく来ていました」と笑顔を見せ、石田も「走って砂浜まで来ていた」と苦い笑いを浮かべるほど、近しい場所だと頷いていた。

 新年の始まりに、ファンとともに集い、同じ方向を見据える。「2026初春の集い」は、ユニフォーム発表にとどまらず、球団とファンの距離を縮め、シーズンへの期待感を共有する場として、大きな意味を持つイベントとなった。
 
取材・文・写真 / 萩原孝弘

もっと読む