ロッテ・黒木知宏コーチ(撮影=岩下雄太)

 ロッテの投手陣はチームで、課題に向き合っている。

 昨年ZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習で牽制練習を行なっていたが、都城春季キャンプでも牽制、クイックといった部分の時間を多く作っている。

 黒木知宏投手コーチは「昨年の秋にチーム方針として、クイック、牽制など守備力を高めていく。細かい野球をしていかないといけないということを課題においてやっていましたので、秋の時点で与えたことが春も継続されているということです」とその意図を説明。

 ブルペンでの投球練習では、建山義紀コーディネーターが「クイックも入れてみて」と新人選手に声をかけたり、チーム全体で浸透させようとしていることがわかる。

 7日に今年初めて行われたライブBPでも、登板した河村説人、菊地吏玖、廣池康志郎、木村優人の4人に対し、決められた20球のうち最後の5球クイックでの投球を求め、20球を投げ終えた後、一塁牽制を2球入れた。

◆ ブルペンでの球数

 変わったことで言えば、ブルペンでの球数もそうだ。吉井理人前監督時代は春季キャンプからブルペンでの球数を管理し、1日に100球以上投げる投手はほとんどいなかった。

 そんな中で、6日のブルペンではエース・小島和哉が115球の投げ込み。小島の球を受けた植田将太が、小島の球数が100球前後に近づくと、「次が90球です!」と報せるも、コーチ陣が特に小島の近くへ行って投球を終わらせるような声がけはなかった。

 この春は例年に比べて、そこまで球数を管理していないのだろうかーー。

 黒木コーチは「一応ボールの球数は気にしています」と前置きした上で、「選手のフォームのバランスが崩れたり、クエスチョンがつくような状況であれば、当然声掛けしてというのはありますが、状態が良ければ精度を高めていくこと、反復練習で球数を投げている選手もいます。そこは選手を尊重しながら、管理は気をつけています」と説明した。

◆ ドラ1・石垣元気は2度ブルペン入り

 ドラフト1位・石垣元気(健大高崎高)は3日に初めてブルペン入りすると、ここまで2度ブルペン入りをしている。

 ロッテの高卒新人といえば、新人合同自主トレ期間中は基本的にブルペンに入らず、春季キャンプが始まってからも2月10日以降に初めてブルペン入りすることが多かった。現在ドジャースでプレーする佐々木朗希も、プロ入り後初ブルペンは2月13日で、ストレートのみ25球だった。

 近年の高卒投手に比べて、石垣元気は体が出来上がっているのだろうかーー。

 黒木コーチは「選手の状況を見ながら、コーディネーターを含めて、“これくらいのボリュームで、これくらいの球数だったらいける”という判断のもとにブルペンに入れている状況です」と明かした。

◆ 歓喜の秋へ

 コーディネーター、コーチ、選手、スタッフがチームの勝利のため、“一枚岩”になって秋から取り組んでいる。

 黒木コーチは今季の投手陣に期待することについて「しっかりと精度の高い投球ができる。そしてそれが、健康体で、1年間自分のポジションを守るということ。守ることができなくなった時のバックアップに入った選手たちの状態がキープできるような体制を1年間作っていくことができれば、戦えるんじゃないかなと思います」と力を込めた。

 ZOZOマリンスタジアムを本拠地にしており、打ち勝つ試合よりも守り勝つ野球が必然と増えていくだろう。課題と向き合った成果を、シーズンで発揮するため、準備を進めていく。

取材・文=岩下雄太

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