ロッテ・中村奨吾(撮影=山下拓人)

 ロッテの都城春季キャンプは8日、チーム練習を行うためパイの実ドームは非公開の時間もあった。

 この日は晴れていたが、冷たい風が強く吹き、気温は3度。野手陣の打撃廻り、個別の打撃練習、捕手練習、内野手の一部個別練習はパイの実ドームで行われた。

 昨季新人王の西川史礁、昨季自身初となる規定打席に到達した藤原恭大、寺地隆成、昨季チームの日本人打者でチームトップの11本塁打を放った山本大斗といった若い選手が台頭してきた中で、経験豊富な30代の選手はまだまだ必要だ。

 中村奨吾もその一人。中村は18年から4年連続全試合出場を果たし、打っては21年にベストナイン、守ってもセカンドのポジションで3度(18年、21年、23年)ゴールデン・グラブ賞を受賞したことのある実力者。昨季は打撃不振や腰を手術した影響で、出場試合数は20試合の出場にとどまった。

 昨年9月に腰の手術を行い、12月16日の契約更改後の記者会見で「今は何も制限することなく動けていますし、もっと出力を上げていかないといけない状態です」と話していた中で、1月の自主トレは「例年と変わらずメニューを落とすことなく動いていましたし、その中でいつもりよりは手術したおかげで動けていたかなと思います」と振り返った。打撃面では、今年も下半身を使って力が伝わるように意識したバッティングを取り組んできた。

 昨年12月の契約更改後の記者会見で「サブローさんも言っていた通り、打てば試合に出られるとおっしゃっていたので、打つ方、守備ももちろんレベルを上げていかないといけないと思うんですけど、バッティングの方でしっかりキャンプ、オープン戦からアピールできるようにしていきたい」と話していた。

 中村の打撃面での武器といえば、22年にリーグ3位の70四球、21年にはリーグ6位の76四球を選ぶなど、投手に球数を投げさせ、粘って四球を選ぶのもそのひとつだ。そう言った部分もバッティングでアピールしたい部分のひとつになるのだろうかーー。

 「打つだけではなくて、いろんなところで貢献できることもあると思います。チャンスメイク取ったところもできますし、打つだけではなくて、プラスアルファを意識してやっていけたらなと思います」。

 四球を選ぶだけでなく、バント、進塁打を必要としている場面でセカンドゴロで二塁走者を三塁へ進めたり、センターフライで二塁から三塁にタッチアップしたりと“1つ先を狙った走塁”をこれまで何度も披露してきた。シーズンが始まれば、そういった強みを活かす場面が必ずやってくる。強みを発揮するためにも、練習試合、オープン戦から存在感を示していきたい。

◆ 菊地、種市から教わったフォークは…

 前日ライブBPに登板した菊地吏玖は、全体練習後にパイの実ドームでキャッチボールなど熱心に練習に励んだ。

 菊地といえば、2月2日の取材で「種市さんに伺いまして、今までにないちょっといい感覚が出ている。今まではその日の状態によって左右されそうな感覚が難しいところが多かったんですけど、種市さんに聞いたフォークはちょっとそういうのではなくて、あまり日によっての差が減りそうな。僕の場合フォークは感覚がなくなりやすいんですけど、その感覚がなくなるというのが減りそうな感触はありますね」と種市篤暉からフォークについて質問したことを明かしていた。

 7日のライブBPで実際に打者相手にフォークを投げてみて、「前までよりは浮いて、膨らんだフォークになることは減ったので、悪くはないかなくらいです」と一定の手応えをつかんだ。

◆ 寺地「安定したスローイングができている」

 寺地隆成はパイの実ドームで行われた捕手練習の際、二塁へストライク送球を何度も披露。スローイングが大きく向上した。

 本人も「去年とミスの仕方も変わりましたし、出力的にもすごく良くなっている中で、今回のキャンプでは安定したスローイングができているのかなと思います」と好感触。

 半身になって捕球するなど、スローイングに繋がる構えを色々と探している中で、「いい方向性でやっていけています。ボールに入っていく中で左膝とか左重心になっていくと(体が)外に逃げて、セカンドにいい方向に力が伝わらない。そういった部分をしっかり我慢して投げられるようにやっています」と、ある程度自身の形が見えてきた。

取材・文=岩下雄太

もっと読む