【日本人歴代○○ランキング5傑(20打席以上の打者が対象)】
1位 1.065 大谷翔平(2018年、エンゼルス)
2位 .961 岩村明憲(2007年、デビルレイズ)
3位 .934 鈴木誠也(2022年、カブス)
4位 .915 福留孝介(2008年、カブス)
5位 .863 青木宣親(2012年、ブルワーズ)
ランキング上位5人だけを見て、正解が分かれば相当のメジャー通だろう。
早速答え合わせをすると、日本人打者のメジャー1年目、4月末時点のOPSをランク付けしたものである。
1位 大谷翔平
2017年オフに日本ハムからポスティングシステムを使ってエンゼルスに移籍した大谷。1年目はオープン戦で打率.125、0本塁打、1打点とサッパリだった。
投手としても防御率27.00と精彩を欠き、開幕はマイナーからスタートすべきだとの声も聞かれたが、開幕すると投打にわたって本来の実力を発揮。4月末までに打者として12試合に出場し、打率.341、4本塁打、12打点をマークした。
OPSは対象の日本人15選手の中で断トツの1.065。1か月もたたないうちにオープン戦の雑音を打ち消し、その後に続く“大谷フィーバー”の狼煙を上げた。
2位 岩村明憲
渡米前に3年連続30本塁打超えという実績を残し、デビルレイズ(当時)と3年契約を結んだ岩村。6番サードで開幕を迎えると、いきなり9試合連続安打と好発進を決めた。
4月下旬に負傷し、約1か月にわたって戦列を離れたが、その時点で打率.339、1本塁打、5打点、OPS.961をマークしていた。5月下旬に復帰後は再び下位打線を担っていたが、6月に入ると1番に定着。不動のリードオフマンとして、チームを牽引した。
同年オフにチームは愛称をレイズに変更。翌年には強豪がそろうア・リーグ東地区でレイズ旋風を巻き起こし、その中心には岩村がいた。
3位 鈴木誠也
鈴木がメジャー挑戦を果たした2021年オフは、MLBの労使協定が失効したため、ロックアウトに突入していた。そのため、鈴木がカブスと5年契約を結んだのは3月中旬と大きくずれ込んだ。
新天地での準備期間が短かったこともあり、オープン戦では打率.235と不本意な成績に終わった鈴木だが、開幕とともに調子は上向きに。4月末の時点で打率こそ.279だったが、4本塁打、14打点と勝負強さを発揮した。
OPSは.934に達したが、大きかったのが.405の出塁率。広島時代から選球眼には定評があったが、21試合で14四球を選ぶなど、メジャーの投手に適応してみせた。
4位 福留孝介
鈴木の14年前にカブスファンを熱狂の渦に巻き込んだのが福留だった。日米で活躍したスラッガーのハイライトとも呼べるシーンがメジャー初出場を果たした試合である。
ブルワーズとの開幕戦で、福留は5番ライトで先発。メジャー初打席でいきなり二塁打を放つと、その後は四球と単打で出塁。そして極めつけが3点ビハインドの土壇場9回裏に飛び出した同点スリーランだった。
これで勢いに乗った福留は4月を打率.327、1本塁打、10打点、OPS.915で終えると、勢いは夏場まで続き、ファン投票でオールスターにも選出された。
5位 青木宣親
ヤクルト時代に安打製造機として2度のシーズン200安打を達成。イチローに続く活躍を期待されていた青木は、2年契約で総額250万ドルという低評価でブルワーズに加わった。
オープン戦で結果を残したものの、上位5傑の中で、唯一、開幕当初は控えに甘んじていた。しかし、出場した18試合のうちスタメンが3試合しかなかったにもかかわらず、4月を打率.304、OPS.863で終えた青木。5月に入ってからスタメン起用が増え、6月までには1番打者に定着し、その後はジャーニーマンとしてメジャーで6年間プレーした。
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ちなみにMVPと新人王をダブル受賞したイチローの1年目(2001年)は、4月末までにOPS.789をマーク。これは吉田正尚(.832)に次いで日本人歴代7位である。
今季のメジャーリーグは二刀流の大谷翔平を含めて総勢5人の日本人打者がメジャーの投手と対峙する。5人のうち村上宗隆(ホワイトソックス)と岡本和真(ブルージェイズ)は今季が渡米1年目。2人にはこのランキングに名前を連ねるくらいのスタートダッシュを決めてほしいところだ。
文=八木遊(やぎ・ゆう)