広島・小園海斗

 “投高打低”によりプロ野球界で3割打者が年々減少傾向にある。昨季はセパ合わせて3割打者は僅かに3人。セパともに首位打者の打率が、セが小園海斗(広島)の.309、パが牧原大成(ソフトバンク)の.304だった。

 3割を打てそうな打者がいないわけではない。セ・リーグでは、昨季最多安打の岡林勇希(中日)は、これまで打率3割を記録したことはないが、22年に打率.291、昨季も打率.291だった。シーズン通しての好不調の波が大きく、波が小さくなれば打率3割も十分狙える。

 阪神の不動のリードオフマン・近本光司(阪神)、2番を打つ中野拓夢(阪神)も3割打者候補に挙げられる。近本と中野は1、2番を打っており、打席数が多くなる中で、四球を選べるのも強み。中野は2番打者で、時に進塁打を求められる場面もあるが、阪神の1、2番コンビも打率3割は夢ではない。

 若手組で打率3割を期待したいのが、中村奨成(広島)。8年目の昨季、規定打席に届かなかったが、104試合に出場して、打率.282、9本塁打、33打点とブレイク。オープン戦でも打率.319をマークしており、成長の跡を見せている。

 パ・リーグでは近藤健介(ソフトバンク)、西川龍馬(オリックス)の実績組だろう。近藤は昨季規定打席に届かなかったが打率.301、24年には打率.314で首位打者を獲得。本塁打と打点王に輝いた23年も打率.303をマークしており、故障さえなければ、打率3割は固い。

 西川は昨季オープン戦で苦しみながらも、シーズンが開幕してからはオープン戦の不振が嘘のように打った。シーズン終盤まで、打率トップに立っていたが、故障により離脱。打率.310をマークしていたが、規定打席に届かず首位打者とはならなかった。今季は打率3割、首位打者獲得に期待がかかる。

 若手組では“00年世代”の藤原恭大(ロッテ)と太田椋(オリックス)を推したい。藤原は昨季自身初の規定打席に到達し、今季は打率3割、2桁本塁打、首位打者を掲げ、オープン戦でも12球団トップの打率.385と打った。さらに進化した姿を見せてくれるはずだ。太田は昨季4月終了時点で打率.411と打ちまくったが、5月以降は徐々に失速。それでも、打率.283でシーズンを終えた。太田はとにかく、故障離脱することなく戦えれば、打率3割を達成できそうだ。

 10年前の2016年は、3割打者が15人(セ:9人、パ:6人)いた。今季はセパともに、ハイレベルな首位打者争いに注目したい。

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ベースボールキング編集部

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