日本ハム・新庄監督(C)Kyodo News

◆ 白球つれづれ2026・第13回

 こんなに面白い開幕戦はなかなか見られるものじゃない。

 いきなり、巨人の竹丸和幸投手とロッテの毛利海大投手が、共に新人で開幕投手を務めて白星までつかみ取る。

 広島ではドラフト3位入団の勝田成選手が中日戦の延長10回に殊勲のサヨナラ安打。この試合ではドラフト1位の平川蓮選手が9回に起死回生の同点打も記録している。これだけ、ルーキーが華々しい活躍を見せる開幕戦も記憶にない。

 さらに3戦目では広島の栗林良吏と西武の平良海馬両投手が共に完封勝利。

 二人とも昨年までは抑えを任されていたが、先発に転向していきなり離れ業をやってのけた。中でも栗林は中日打線をわずか1安打に封じる“準完全”だから非の打ちどころがない。

 笑う者がいれば、泣く者もいるのが勝負の世界。この開幕カードだけを見れば日本ハムの新庄剛志監督の顔が思い浮かぶ。

 昨年、最後まで覇権を競ったソフトバンクとの頂上対決。結果はすべての接戦をソフトバンクが制して小久保裕紀監督が貫録を示した格好だ。

 手元に開幕直前のスポーツニッポンと日刊スポーツの2紙がある。総勢50人の各専属評論家によるパリーグの順位予想をチェックしてみると前年優勝のソフトバンクを1位にするのが17人に対して、日本ハムが31人。残る2人が他球団の優勝を予想している。それほど開幕前の日本ハムの下馬評は高かった。

 単純に考えれば、前年ソフトバンクで14勝を上げて最多勝に輝いたエースの有原航平が古巣の日本ハムに移籍したのだから、そのプラス・マイナスだけでも大きい。

 新庄監督が就任以来、6位、6位から直近2年は連続2位に浮上。戦力も整い今年こそ頂点獲りに期待は高まる。オープン戦は巨人と並び首位。指揮官はこう吠えた。

「2位はもういらん。目指すは打倒・小久保裕紀!」

「開幕3連勝して(本拠地の)エスコンに戻って3つ勝つことしか考えていない」誰もが自信満々の優勝宣言と受け取った。

 だが、敵地・ペイペイドームの逆風は激しく、ソフトバンクの強さの前によもやの3連敗。新庄監督の開幕6連勝宣言は“リップサービス”で終わった。

 3連戦を振り返ると初戦が5対6。2戦目が4対6と接戦を落とし、3戦目は4対8と突き放されたが、いずれの試合も一度はリードを奪っている。

 大砲・レイエスの前後を打つ清宮幸太郎、郡司裕也、万波中正各選手にも一発が生まれている。今シリーズに限っては伊藤大海、達孝太、有原航平の先発三本柱がいずれも打ち込まれて失点を重ねたことが響いた。

「打っているし、野球の内容はものすごくいい。下を向くことはないと思います」と指揮官に悲壮感がないのは救いだが、一方でライバルのソフトバンクとのわずかな差が浮き彫りになった点も否めない。

「うちが目指しているところ。そういうのを当たり前にやって来る」と振り返ったのは郡司だ。

 第3戦で言えば2回一死二・三塁で周東佑京選手が二塁ゴロの間に勝ち越し。8回一死一・三塁では柳町達選手が、そつなく犠飛を放って加点。この日は有原対策として8人の左打者を並べると、八番の川瀬晃選手が3安打2打点の大暴れ。初戦は牧原大成、2戦目は近藤健介選手の活躍が光る。主役だけでなく、脇役が自分の働きに徹する。走攻守で1点でも多く取り、1点でも失点を防ぐ。ホークス野球の渋とさ、巧さに学ぶべき点はまだある。

 開幕3連敗は新庄監督1年目の22年以来4年ぶり。だが。戦力の充実度では当時と大きく違う。

 31日からは本拠地に戻ってロッテと仕切り直しの3連戦。一度狂った歯車を修正して本来の姿に戻すのが新庄監督の仕事。おいそれと“優勝候補本命”の看板を外すわけにはいかない。

文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

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この記事を書いたのは

荒川和夫

1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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