【舞洲Heroes】
オリックスのドラフト1位新人、藤川敦也投手がプロ入団後も坊主頭を継続し、実戦登板に向けて調整を続けている。
「(髪を)伸ばしたい欲もないですし、別にこだわりはありません」。藤川がはにかんで答えた。
藤川は福岡県飯塚市出身。最速153キロのストレートが武器の右腕で、延岡学園高から2025年ドラフトでオリックスに入団した。
高卒で同期入団した3投手のうち、坊主頭は藤川だけ。高校時代の友人らからは「プロなんだから髪の毛を伸ばしたら」と言われるそうだが、「小学5年からずっと坊主なんで、別に坊主でいいかなと思っています」と意に介さない。願掛けなどの意味はないそうだが、「服とかにもこだわりがないんで。こだわらなければいけないのでしょうが、まだ、そこまで」というあたり、容姿よりは野球に集中したいという意識の方が強いようだ。
キャンプから伸ばし始めたヒゲは、卒業式前に一度は剃ったが、こちらは伸ばすつもりでいる。
チームでは、1軍の森友哉捕手や野口智哉内野手が自主トレ中に坊主になったほか椋木蓮投手は昨シーズンから継続中。2軍でも香月一也内野手や池田陵真外野手、才木海翔投手、寺本聖一外野手らが短い頭髪でいるため、藤川が目立たず「自分、一人の方がよかった(笑)」と笑わせる。
髪型に目を奪われがちだが、実力も併せ持つ。3月18日に行われた初のライブ打撃登板では、直球やカーブ、スライダー、フォークなどを低めに集め球団関係者をうならせた。最速は148キロだったが「ストレートが強くなってフォークもある程度、制球することができた」と胸を張った。
キャッチボールで非凡さを見抜いたのは、社会人出身で2年目の片山楽生投手。2軍での調整中に藤川のキャッチボールの相手をする機会が多く「高校生は結構、力任せに投げてくるのですが、藤川は柔らかくてしなやかで、ボールに力を伝えるのが上手だと思います」
体に対する意識も高い。練習には2リットルのマイボトルを持参する。内容物はサプリメントと塩。「糖分を摂ってエネルギーを補給するのと、脱水症防止です」といい、自分で数種類のサプリメントを配合するそうだ。
次週に予定されている初の実戦。「三振を取りたいですね」。ベールを脱ぐ時が間もなくやってくる。
取材・文=北野正樹