ESPN発表のパワーランキング、日本は...
いよいよ来月開幕する第4回ワールドベースボールクラシック(以下WBC)。現地時間8日(日本時間9日)には、各国の最終登録メンバーが明らかとなって盛り上がりを見せている。
初優勝をめざすアメリカを始め、連覇を目指すドミニカ共和国、ベネズエラといったところはメンバーのほとんどが現役バリバリのメジャーリーガー。世界一奪還を目指す侍ジャパンにとっては厳しい戦いが予想されるが、きになる“現地の見方”はどうなっているのだろうか。
最終メンバーの発表を受け、米大手スポーツメディアの『ESPN(電子版)』では、記者のデビッド・ショーエンフィールド氏が出場16チームをランク付けした記事を配信。日本は「優勝候補の一角」として4番手に評価している。同氏のランキングは以下の通りだ。
【WBCパワーランキング】
1位 ドミニカ共和国
2位 アメリカ
3位 ベネズエラ
4位 日本
5位 プエルトリコ
6位 韓国
7位 メキシコ
8位 キューバ
9位 オランダ
10位 チャイニーズ・タイペイ
11位 カナダ
12位 コロンビア
13位 イタリア
14位 イスラエル
15位 オーストラリア
16位 中国
ご覧のように、日本は前回王者のドミニカ共和国、そしてアメリカ、ベネズエラに次ぐ評価。日本が1次ラウンドで戦う3チーム(キューバ、豪州、中国)は、思いのほか低評価となっているのが特徴的だ。
そんななか、優勝候補の最右翼に挙がったのは、ディフェンディングチャンピオンのドミニカ共和国だった。
連覇に死角なし...?
メジャーのスターが揃うドミニカ。今回はロビンソン・カノ、エイドリアン・ベルトレ、ネルソン・クルーズの3人がクリーンアップを形成するとみられており、昨季はその3人で合計で114本塁打を記録している。日本でもお馴染みのメンバーで、その怖さを知っているファンも多いことだろう。
さらにそれ以外にも、昨季34本塁打を放っているカルロス・サンタナや、62盗塁でナ・リーグの盗塁王に輝いたジョナサン・ビラーなどが控える強力な布陣。
投手陣ではエースのジョニー・クエトを筆頭に、リリーフ陣も51セーブでナ・リーグのセーブ王に輝いたジェウリス・ファミリアや、デリン・ベタンセスといったタレントぞろいだ。
連覇阻止の筆頭候補
2番手評価のアメリカは、先発投手陣こそやや見劣りするものの、野手陣はジャンカルロ・スタントンやノーラン・アレナドらが名を連ね、“史上最強”との呼び声も高い。初優勝にも十分期待できる。
3番手のベネズエラも投手陣に不安は残るが、2012年に三冠王を獲得したミゲル・カブレラと昨季のナ・リーグ首位打者ホセ・アルテューベの2人が打線の中心を担う。2大会ぶりに出場するフェリックス・ヘルナンデスの活躍次第では、優勝も十分狙えるだろう。
最後に4番手の日本の評価も見てみよう。やはり一番大きかったのが、大谷翔平の欠場。これによって評価を落としてしまった。
もしダルビッシュ有、田中将大、岩隈久志、前田健太の4人が揃って出場となっていれば、その評価はドミニカ共和国をも上回っていたかもしれない。こう考えると実質“5人のエース”を欠いたことになる日本だが、前回準優勝のプエルトリコよりも上位にランク付けされていることはポジティブな要素と言えるだろう。
世界の強豪とのガチンコ勝負...。WBCは25日後に開幕する。
文=八木遊(やぎ・ゆう)