9人が防御率2点台にひしめく大混戦
交流戦も全日程を終え、各チームが60試合と少しを消化したプロ野球。これから再開するリーグ戦を前に、セ・リーグでは防御率王争いが早くも激しさを増している。6月19日終了時点での防御率ベスト10は以下の通り。
【セ・防御率ベストテン】※6月19日終了時点
3位 2.33 又吉克樹(中日)
4位 2.35 バルデス(中日)
5位 2.47 野村祐輔(広島)
6位 2.50 菅野智之(巨人)
7位 2.59 メッセンジャー(阪神)
8位 2.64 マイコラス(巨人)
9位 2.91 秋山拓巳(阪神)
10位 3.13 大瀬良大地(広島)
ご覧のように、トップの巨人・田口から9位の阪神・秋山までが2点台。特に上位は2.10~2.50の間に6人がひしめく大混戦となっているのだ。
さらなる混戦模様も…!?
トップの巨人・田口は、チームのエースである菅野に負けじと2度の完封勝利をマーク。これまでは援護に恵まれずに白星がつかないケースも目立ったが、今季は5勝2敗としっかり貯金を作り、21歳にして菅野・マイコラスとともに先発3本柱を形成している。
サプライズは3位につける中日・又吉だろう。プロ1年目から3シーズン連続で60試合以上に登板するなど、鉄腕リリーバーとしての印象が強い変則右腕だが、昨季終了後に自ら先発転向を志願。チーム事情もあって開幕当初はリリーフでスタートしたが、4月13日のヤクルト戦から先発に転向した。
4月27日のヤクルト戦で先発としての初勝利を挙げると、6月6日のロッテ戦ではプロ初完封もマーク。ここまで4勝負けなしの好投でチームの先発陣を支えている。
また、阪神はメッセンジャーと秋山の2名をトップ10に輩出しているものの、ベテランの能見篤史が規定に1足りない63回で防御率2.71をマークしており、次回登板後にはランキングに名前が挙がってくるものと思われる。
ペナントレースはまだ折り返し地点も迎えていないところではあるが、大混戦のセ・リーグ防御率ランキングから目が離せない。
文=清家茂樹(せいけ・しげき)