コラム 2017.07.01. 11:45

2017年・前半戦“チャンスを掴んだ”ニューカマーたち

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巨人・石川慎吾(C)KYODO NEWS IMAGES

チームに活気与えたダイナマイト・シンゴ


 6月25日、東京ドームで行われた巨人-中日の一戦。1点を追う巨人は9回裏、1点を返して3-3の同点。試合を振り出しに戻すと、なおも一死一・三塁のチャンスから石川慎吾が適時打を放ち、逆転サヨナラ勝ちを収めた。

 今シーズンは開幕スタメンこそ岡本和真にゆずったものの、不振に喘いだ大砲候補に変わって巡ってきたチャンスを掴んだ24歳。トレード加入1年目ながら4月序盤からスタメンに定着すると、日本ハム時代のキャリアハイ(2014年/44試合)を超える62試合に出場し、打率.240、3本塁打、12打点の成績を残している。

 バットだけでなく、最近の巨人にあまり見られなかった元気さを持った“明るい選手”であることも大きな魅力のひとつ。チームに活気を与えている点も、評価されるべきものだろう。

 今回はこの石川のように、前半戦で巡ってきたチャンスをものにした選手たちを何人かピックアップした。


苦戦が続くチームの光明


 離脱者続出のヤクルトでは、4年目・28歳の藤井亮太が台頭した。

 春季キャンプで川端慎吾がヘルニアを発症すると、正三塁手不在のチームは西浦直亨や谷内亮太、荒木貴裕らを試すもポジション奪取には至らず。そんななかで5月になって良いアピールを見せたのが藤井だった。

 5月2日に一軍登録されると、5日の試合で初めてのスタメン出場。相手が左投手の時はスタメンを外れることが多くなっているものの、持ち前の守備力を武器に三塁手争いを一歩リードしている。

 代打で出場した6月25日のDeNA戦では、左の今永昇太から安打を放って対左もアピール。故障者続出のチームでいい働きを見せている。


 パ・リーグ最下位のロッテでは、こちらもプロ4年目の三木亮が遊撃の定位置をその手に収めつつある。

 遊撃でベストナインを受賞した鈴木大地が二塁へコンバートしたことにより、一気に激戦区となったポジションは高卒2年目の平沢大河に大きな期待がかかったが、開幕スタメンは背番号を「8」に変更した中村奨吾が勝ち取った。

 しかし、深刻な打撃不振に苦しむと、早々に登録抹消。その後は平沢や大嶺翔太らが起用される中、5月半ばから三木が頭角を現す。

 交流戦では遊撃のレギュラーとして打率.288をマークし、勝負強い打撃で9つの打点を記録。攻守両面と明るい性格で今やチームを引っ張る存在となった。


 こちらも苦しい戦いが続いている日本ハムでは、高卒6年目の松本剛がブレイク中。

 大谷翔平や近藤健介らが離脱してくなか、右翼の競争を勝ち抜いた本職内野の23歳。昨季までの5年間で一軍出場は25試合だったが、今季はすでに43試合に出場。打率.306、2本塁打、10打点と奮闘を続けている。

 交流戦では17試合の出場で打率.396をマークし、期間中特に活躍が目立った選手を表彰する「日本生命賞」も受賞した。


ローテを掴んだヤクルト・星知弥と広島・中村祐太


 投手に目を向けてみる。小川泰弘や山中浩史といった離脱者が相次いだヤクルト投手陣で奮闘しているのが、ルーキーの星知弥だ。

 開幕前には抑え構想も浮上し、開幕後はアマ時代と同じ中継ぎを任されていた剛球右腕だったが、上述の通り故障者が相次いだことで先発に転向。先発2戦目で白星を掴むと、以降はローテーションに定着した。

 援護に恵まれずなかなか勝ちがついてこないが、それでもここまで3勝2敗と勝ち越し。粘りの投球で苦しいチームを支えている。


 また、連覇へ向けてセ・リーグ首位を快走している広島では、中村祐太というニューフェイスが台頭した。

 黒田博樹の引退に加え、開幕直後にはジョンソンが離脱。若手投手でなんとか穴を埋めてきたなか、アピールを見せたのが高卒4年目右腕だった。

 5月3日の中日戦でプロ初登板・初勝利を飾ると、そこから3連勝。交流戦最終戦ではソフトバンク相手に2回途中4失点とKOされたが、今後に期待がかかる若き右腕である。

 レギュラー選手の不振や故障といったチームの“ピンチ”を、自らの腕で“チャンス”に変えたニューカマーたち。ただし、大事なのはこれからだ。

 いくらチームを救う活躍を見せても、レギュラー選手たちが戻ってくれば再び競争となる。そのポジションは約束されたものではない。「やっぱりお前でないとだめだ」と首脳陣に認めさせるようなアピールを後半戦も続けていかなければならない。


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