コラム 2017.10.17. 16:30

来季のロッテはどうなる!?井口体制で競争激化へ

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監督就任会見に臨み、山室球団社長(左)と握手を交わす井口新監督(右)

井口新監督「競争をもっともっと激しく」


 ロッテは14日、井口資仁新監督の就任会見を開き、山室球団社長と井口監督が今後の意気込みを語った。

 その中の一問一答では、井口監督に向けて「今後キーマンとなる選手は誰か?」という質問も投げかけられたが、井口監督は「キーマンは全員。各自が自覚を持って、空いているポジションを必ず獲るという気持ちでやって欲しい」と答えた。

 また、「キャンプでは一・二軍の枠を撤廃したいと思っている」と新たな構想を披露。「そのなかで期間を区切って、選手の競争をもっともっと激しくしたい」とその狙いを明かした。


確立させたいセンターライン


 競争の激化を促す井口監督が、特に手をつけたい部分として挙げたのが「センターライン」だ。「日替わりで出場する選手が多く、なかなかレギュラーを固定できていない。それがチームの作戦面にも影響している」と述べ、「シーズン前にレギュラー作りをさせて、選手にポジションを勝ち取って欲しい」と新チームの背骨作りに言及した。

 センターラインの中でも、特に固定できていないのが遊撃手のポジションだ。今季は4選手を起用したが、最も打撃成績が良かった中村奨吾(打率.275、9本塁打)は失策が多く、その一方で守備率が一番高くグラブ捌きも良い三木亮(打率.242、2本塁打)は、昨季よりも打率を上げたものの打撃面に未だ課題を残す。

 また、将来性を考えると平沢大河を積極的に使いたいという側面もあり、指揮官にとっては悩みの種となっていた。来季はこの中の誰かがチャンスをつかみ定位置を確保するのか。「遊撃手争い」から目が離せない。

▼ロッテ:今季遊撃手で出場した選手
三木 亮(25):78試 守備率.982 打率.242
平沢大河(19):48試 守備率.947 打率.176
大嶺翔太(26):36試 守備率.951 打率.206
中村奨吾(25):27試 守備率.936 打率.275
※2017年10月17時点の満年齢


 さらに中堅手も固定できているとは言えない状況だ。中堅に関しては7選手がスタメンで起用され、荻野が最多の62試合で先発。途中入団のサントスも42試合に先発したが、最終的には打率.250、3本塁打に落ち着いてしまった。井口監督が目指す「機動力を使った野球」と今季の成績を鑑みると、荻野や加藤がファーストチョイスになってくるのか。今季は無安打に終わった岡田の復調にも期待したい。

▼ロッテ:今季中堅手としてスタメンで出場した選手
荻野貴司(31) :62試 率.264(356-94) 5本 24点 26盗
サントス(30) :42試 率.250(180-45) 3本 8点 5盗
伊志嶺翔大(29):17試 率.173(104-18) 0本 4点 4盗
清田育宏(31) :10試 率.203(231-47) 3本 21点 3盗
岡田幸文(33) : 7試 率.000(33-0) 0本 0点 0盗
加藤翔平(26) : 4試 率.266(271-72) 5本 27点 7盗
三家和真(24) : 1試 率.000(5-0) 0本 0点 0盗
※2017年10月17時点の満年齢
※打撃成績はシーズン通してのもの


 ちなみに投手に関しても言及した井口監督は、「先発投手ではローテーションを回す投手もいたが、本来の力は出し切れていないと思う。先発・中継ぎ・抑えをしっかりと確立したい」と3ポジション全てが課題であると井口監督は語る。今季、規定投球回に到達した投手は、涌井秀章と二木康太の2人のみ。抑えも内竜也と益田直也の2人を起用しており、確立できているとは言えない状況だ。


“攻撃的な野球”とは!?


 来年見せる“井口野球”はどういうものか、という質問に対しては「マリンスタジアムを最大限に活かした、攻撃的な野球をしていきたい」、「野外球場ですからね、それをフルに活かして選手を動かしたい」と球場の特性を利用した野球を展開することを示唆した。浜風もあり、「本塁打が出にくい」とも言われる本拠地・ZOZOマリンスタジアムで、井口監督はどのような野球を見せるのか、気になるところだ。

 その中で井口監督は「もっともっと足を使った野球をしていきたい」と“機動力野球”に言及。「足に好不調はないので、機動力を使った野球を出していければ、うちの選手の持ち味をもっともっと発揮できるのはないかと思う」と目指す方向性を語った。

 今季、ロッテのチーム盗塁数はリーグ3位の「78」。リーグトップの西武(129盗塁)と比べると、大きな開きがある。ちなみに西武の盗塁を企図した回数は169で、ロッテは102。今季は荻野貴司がチームトップの26盗塁を記録したが、2位は中村奨吾の11盗塁だった。足を使える選手はいるだけに、もう少し足を使って仕掛けていきたいという想いが井口監督の中にはあるのだろう。

▼ロッテ:選手盗塁数ベスト5
26盗塁:荻野貴司
11盗塁:中村奨吾
7盗塁:加藤翔平
6盗塁:鈴木大地
6盗塁:角中勝也


求める競争とアピール


 会見の最後に、具体的な起用法、オーダーについて問われた井口監督は「まだこれからです」と答えている。

 当然、起用する選手が決まらなければオーダーも決まらない。要するに陣容は、選手たちによる今後のアピール次第ということ。指揮官の交代は、レギュラー以外の選手たちにとっては出場機会を増やす大きなチャンスでもある。果たして、来季に向けてアピールできる選手はどれだけいるのか。そして、井口監督が展開する野球とはどういったものなのか。

 新指揮官は就任会見を終えると、すぐさまフェニックスリーグが行われている宮崎へと飛び立ち、現地での視察を続けている。来季に向けたポジション争いは、もう始まっている。


文=栗栖章(くりす・あきら)

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